カワサキW800とメグロK3は兄弟車としてデザインや構造に共通点が多く、外装パーツの流用を検討するユーザーも少なくありません。特にガソリンタンクの形状や塗装、容量の違いは気になるポイントです。この記事では、W800(初期型)にメグロK3のタンクを取り付けられるのか、互換性と取り付けの際の注意点について解説します。
W800とメグロK3の基本構造の違い
W800(初期型)は2011年に登場し、クラシックなスタイルと空冷バーチカルツインエンジンが特徴です。一方、メグロK3は2021年に登場したプレミアムクラシックモデルで、W800をベースとしながらも専用塗装やパーツ仕上げなどで差別化されています。
両者はフレームや基本設計を共有しており、タンクの形状も非常に似ていますが、マウント位置や一部配管のレイアウト、カラーリングやエンブレムの固定方法に違いがあります。
ポン付けは可能か?互換性の現実
結論から言うと、メグロK3のガソリンタンクをW800(初期型)に「ほぼポン付け」で取り付けることは可能です。ただし「完全なボルトオン」とは限らず、年式や仕様によって以下のような点に注意が必要です。
- 燃料ポンプ位置・接続方式の違い:特にFI化されたモデル間でカプラー形状や取り回しが異なる場合があります。
- サイドカバーとの干渉:メグロK3のタンクはクロームメッキが施されているため、微妙に幅や形状が異なることがあります。
- エンブレム穴の位置:エンブレムを移植する場合、取り付け位置やビス穴の間隔が異なるため、加工が必要になる場合があります。
実際の事例として、W800 STREET/CAFEにメグロK3のタンクを移植したカスタム例も複数存在しますが、多くはタンク下部のゴム受けを加工したり、ホース類の取り回しに工夫がなされています。
タンク容量の違いと実用面の考慮
W800初期型はタンク容量14Lに対して、メグロK3の容量もおおむね同等ですが、形状の違いにより若干の実容量の差が出る可能性があります。航続距離には大きな影響はありませんが、ロングツーリングを重視する方は注意が必要です。
また、メグロK3のタンクはクローム+ブラック塗装の二色仕上げとなっており、W800の雰囲気と合わないと感じる方もいます。全体のバランスを見ながら選びましょう。
純正部品の価格と入手性
メグロK3の純正タンクは新品購入が可能ですが、価格はおおよそ10万円台後半〜20万円台前半と高額です。中古市場に流通する数も少なく、入手性には限りがあります。
一方、社外品やリペイントベースでの流用も視野に入れると、カスタムの幅が広がります。ただし燃料漏れや構造上の問題を避けるため、確かなショップでの施工をおすすめします。
まとめ:流用は可能だが慎重な確認と調整を
W800初期型にメグロK3のガソリンタンクを取り付けることは技術的に可能ですが、完全なポン付けではない可能性が高いため、事前に互換性の確認や取り付け加工の準備が必要です。
特に燃料ポンプやホース類、外装のバランスに気を配りながら、自分だけのW800を作り上げる楽しみも得られます。パーツ流用は奥が深いですが、魅力的なカスタムの世界が広がっています。
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