カスタムトラックの世界では、マーカーランプの装着は定番のドレスアップ手法の一つです。しかし、その電源をどこから取るかによって、車検に通るかどうかが左右されるケースもあります。今回は、フォグランプ連動でマーカーランプを取り付けた場合の車検への影響や注意点を詳しく解説します。
マーカーランプと法規制の基本
マーカーランプとは、車両の外周や上部などに装着される補助灯火類の一種で、特にトラックでは視認性向上や装飾目的で取り付けられることが多い装備です。
ただし、これらは国土交通省の「保安基準」によって制限されており、点灯タイミング・配線方法・明るさなどに一定のルールがあります。違反がある場合、車検に通らないばかりか整備不良として処罰対象になることもあります。
フォグランプ連動は車検に通るのか?
結論から言えば、必ずしもNGではありませんが、「条件付きで可能」というのが実態です。具体的には以下の点を満たす必要があります。
- フォグランプがスモールランプと連動して点灯している
- マーカーランプの明るさが過剰でない(補助灯の範囲内)
- マーカーランプの配線が適切に行われており、誤作動や漏電がない
逆に、フォグのみON時にマーカーが点灯するなど本来の用途と異なる接続は、車検では問題視される可能性があります。
実際の配線例と注意点
例えば、次のような事例があります。
事例1:フォグランプ電源に直接エレクトロタップで分岐してマーカーに接続 → スイッチ制御が効かず常時点灯扱いで不合格
事例2:スモールランプから電源を分岐し、別スイッチでマーカーをON/OFF制御 → 問題なしと判断され合格
このように、独立スイッチでの制御があるかどうかが大きなポイントになります。
法的に求められる「その他の灯火」としての扱い
マーカーランプは「その他の灯火類」として位置付けられ、次のようなルールがあります。
- 走行中に点灯していても問題はない(ただしまぶしすぎないこと)
- 前照灯・方向指示器・制動灯など主要灯火の妨げにならないこと
- 点灯スイッチの操作が可能であること
これらの要件を満たさない場合、車検では指摘されやすくなります。
おすすめの配線方法と対策
車検対応を確実にするには、以下の方法が推奨されます。
- スモールランプから電源を取り、トグルスイッチでON/OFF制御
- LEDマーカーを使用し、視認性確保かつ眩しすぎない明るさに調整
- 自己診断機能付きのヒューズ付き配線キットを利用
また、DIYに自信がない場合は、電装系に詳しい整備士やショップに依頼することも選択肢です。
まとめ:見た目と法令遵守のバランスが重要
フォグ連動でマーカーランプを点灯させる改造は、一見便利でスタイリッシュに見える一方で、法規に沿った設計でなければ車検では問題になる可能性があります。
「点灯経路」「明るさ」「スイッチ制御」の3点を抑えることで、合法的かつ快適なトラックカスタムが可能になります。愛車を長く安全に楽しむためにも、しっかりと基準を確認しながらカスタムしましょう。
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