三菱デリカD:5(CV5W型)のワイパーが突然動かなくなった場合、原因は複数考えられます。スイッチやモーター、ヒューズの交換をしても解決しないケースでは、より深い電気系統のトラブルや物理的な断線が疑われます。本記事では、よくある原因とその点検ポイント、修理の流れを具体的に解説します。
ワイパーの基本動作と構造を理解する
ワイパーは「ワイパースイッチ」「リレーユニット」「モーター」「リンク機構(アーム)」の連携によって動作します。どこか1カ所でも断線や不具合があれば動かなくなります。
たとえば、スイッチが動作信号を送らなければモーターが動かず、リレーの故障でも電流が遮断されます。仕組みの理解は、原因特定の第一歩です。
交換しても動かないときにチェックすべき電装系の部位
モーターやスイッチの交換で解決しない場合、「ワイパーリレー」や「電源供給系統の断線」が疑われます。ワイパーリレーはエンジンルーム内のヒューズボックス周辺にあり、寿命や接触不良で機能停止することがあります。
また、ワイパー回路の配線が断線していると、部品交換しても電気が通らず無反応になります。テスターなどで電圧確認が有効です。
リンク機構やアース不良などの物理的原因も
ワイパーが全く動かない場合でも、「リンク機構の固着」が原因の場合もあります。モーターは正常でも、アームが錆や汚れで動かなくなり、結果的に「無反応」に見えるのです。
また、アースの接触不良(ボディ接地不良)も要注意ポイント。配線の端子部分の腐食や締め付け不良などでも電気が流れず、故障と誤認されがちです。
ディーラーや整備工場での点検ポイント
これらを自力で点検するのは難しいことも多く、整備士による「配線図に基づいた点検」が不可欠です。ディーラーではスキャンツールによる故障診断やリレー電圧測定が可能です。
また、リビルト品のワイパーリレーやモーターを使用すればコストを抑えつつ修理が可能です。中古部品より保証が付いている点で安心です。
過去の同型車(CV5W)のトラブル事例
実際、CV5W型デリカD:5では「リレー基板の腐食」や「ヒューズボックス裏のカプラーの緩み」によるトラブル報告が複数あります。
あるユーザーは、中古モーターとスイッチ交換後も動かず、ディーラーでの診断でリレーの断線と判明。リレー交換で復旧したという例もあります。
まとめ|一つずつ冷静に原因を潰していくことが重要
ワイパーが動かない場合、見た目だけで判断せず、電気系統・物理機構・リレーなど多角的に点検することが重要です。部品交換だけで解決しないときこそ、基礎に立ち返って電圧チェックやリレーの再点検を行いましょう。
解決が難しい場合は、ディーラーや認定整備工場への持ち込みが確実です。放置せず早めの対処を心がけましょう。
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