中古車を選ぶうえで「走行距離」は誰もが気になる指標です。特に10万キロを超えた車両については「やめておけ」という声も多い中で、必ずしも距離だけで良し悪しは判断できません。この記事では、走行距離をどのように見るべきか、そして“買ってもいい車”と“買うべきでない車”の違いについて、具体例を交えて詳しく解説します。
走行距離が与える車両への影響とは？
一般的に、走行距離が多くなるほどエンジン・ミッション・足回りなどの主要部品の劣化が進んでいる可能性があります。例えばエンジン内部の摩耗やオイル漏れ、サスペンションのヘタりなどです。
しかし、走行距離が多くても定期的に整備されていた車両は、むしろ放置されていた低走行車よりも信頼性が高い場合もあります。走行距離＝劣化ではなく、走行距離＋メンテナンス履歴で判断する視点が大切です。
13万キロ超でも買っていい車の条件
13万キロという距離を聞いて「無理だ」と思う方も多いですが、以下の条件を満たしていれば十分検討に値します。
- 整備記録簿が残っており、定期点検が実施されている
- 車検が1年以上残っている（直前の整備内容もチェック）
- 過度な改造や事故歴がない
- オイルや消耗品が定期交換されている
これらが揃っている車は、走行距離が13万キロ以上でもまだまだ活躍できる可能性が高いです。
逆に避けた方がいい車とは？
一見走行距離が少なくても、以下のような車両は避けた方が無難です。
- 長期間放置されていた車（タイヤ・バッテリー・燃料系に劣化の可能性）
- 短距離の市街地走行ばかりだった車（エンジンにカーボン蓄積が起きやすい）
- 販売店での整備・点検が曖昧な車
- 水没歴や事故歴がある車
走行距離だけでは見えない「車の過去」を確認することが重要です。
走行距離を見る際にチェックすべき補足ポイント
- 年式とのバランス：一般的に年間1万km程度が目安。年式と比べて大きくかけ離れていないかを確認。
- 内装・外装の傷み：距離以上に使用感が出ていれば、それなりの酷使が疑われます。
- アイドリングの安定性：異音や振動があればエンジン状態が不安定な可能性あり。
数字では見えない“状態の良し悪し”を、実車確認で把握することが大切です。
実例：走行距離13万キロの車を購入したケース
40代男性が購入した13.5万キロのトヨタ・ハリアーは、整備記録も揃い内装もキレイで、車検も2年残っていました。購入後2年間でトラブルなし。逆に、走行5万キロの軽自動車を買った知人は、実は事故歴ありで、ミッション系トラブルが多発したとのこと。
このように「走行距離だけでは測れない違い」が中古車選びには存在します。
まとめ：走行距離は判断材料の一つでしかない
走行距離が多い＝買ってはいけない、という単純な図式ではありません。走行距離は、車の使用状況や整備履歴、車種の耐久性といった他の情報と合わせて判断する必要があります。13万キロでも状態が良ければ十分選択肢に入りますし、逆に低走行でも状態が悪ければ避けるべきです。
理想は、信頼できる販売店で実車を確認し、整備記録を確認して判断することです。自分にとって最適な1台を見極めるためには、数字だけでなく「中身」を見る目が必要です。
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