現行型ステップワゴン(RP系)にホイールスペーサーを取り付けたいと考える方は少なくありません。ツライチを狙ったり、ローダウン後の足元のバランスを整える目的で選ばれることが多いですが、安全性と適合性を理解しておくことが重要です。この記事では、フロントとリアで異なるサイズのスペーサーが選ばれる理由や、ハブボルト長との関係について詳しく解説します。
ホイールスペーサーとは?装着する目的をおさらい
ホイールスペーサーとは、ホイールとハブの間に取り付けることでホイールを外側にオフセットさせるパーツです。目的は主に以下の通りです:
- フェンダーとタイヤの隙間(ツライチ)を調整
- サスペンション変更後の干渉回避
- ブレーキキャリパーとのクリアランス確保
見た目と走行安定性の両立を狙って使用するユーザーが多い一方で、適切なサイズと強度の選定が重要です。
フロントとリアで異なるサイズが選ばれる理由
多くのステップワゴンオーナーがフロントに3mm、リアに5mmのスペーサーを使用するのは、純正状態でのトレッド幅(タイヤ間距離)のバランスに起因します。通常、リアの方がフェンダーから引っ込んでいる傾向があり、5mm入れることでバランスが取れるケースが多いのです。
また、ステップワゴンはFFベースの車両構造であるため、リア側の足回りが若干内寄りになっており、その見た目を補うためにもリアに厚めのスペーサーが入れられがちです。
ハブボルトの長さとスペーサー選定の注意点
スペーサーの厚さによっては、ハブボルトの突出量が足りず、ナットのかかりが浅くなり安全性に影響を及ぼす場合があります。一般的に、安全とされるナットのねじ山のかかりは10mm以上。3mm以上のスペーサーを装着する際は、ハブボルトの長さに注意が必要です。
ステップワゴンのフロントは構造上、リアよりもハブボルトが短めで、5mmスペーサーを入れるとナットのかかりが足りないケースも報告されています。そのため、フロントには3mmまで、リアには5mmという使い分けが多く見られます。
実例:ステップワゴンRP系に5mmスペーサーを装着したケース
あるユーザーの事例では、純正17インチホイールにリア5mmスペーサーを装着したところ、フェンダーとツライチになり、見た目が大きく向上。フロントはハブボルト長を考慮して3mmでとどめたことで、ナットのかかりも安全圏内でした。
万が一、厚めのスペーサーを使用したい場合は、「ロングハブボルト」に打ち替える、または「ワイドトレッドスペーサー(ボルト付き)」の使用を検討しましょう。
スペーサー装着の際にチェックすべき3つのポイント
- ナットのかかり長さ:最低でも10mm以上のねじ山確保
- ハブリングの有無:センター出しが不安定になる場合あり
- ハブボルトの干渉:ホイール裏側に逃げが必要
特にホイール側にボルトの逃げがない場合、スペーサー厚さ以上に安全クリアランスが必要になるため、現車での確認が必須です。
まとめ:ステップワゴンに合ったスペーサー選びを
・フロントのハブボルトは短めなため3mm以下が安全圏
・リアは構造上、5mmのスペーサーでツライチになる傾向
・ナットのかかり、センター出し、ホイール裏の逃げは必ず確認
見た目も走行性もバランスよく仕上げたいなら、サイズ選びと装着方法には妥協せず慎重に進めることが大切です。
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