クラシックハーレーに乗る魅力のひとつに「カスタムの自由度」があります。特にショベルヘッドにパンヘッドのフロントフォークを移植するスタイルは、ビンテージ感とオリジナリティの融合として人気があります。しかし、その際に問題になるのがスピードメーターセンサーの取り付け方法です。本記事では、ショベルヘッドにパンヘッドフォークを装着した際のスピードセンサーの取り出し方について詳しく解説します。
ショベルヘッドの純正スピードセンサーの仕組み
1981年式のFXモデルなど、ショベルヘッド後期の多くはフロントホイールのハブ部分から機械式でスピードを取り出す構造になっています。これはフロントフォークとホイールの形状が合致しているため成立している仕組みです。
そのため、パンヘッド時代のナローフォークやスプリンガーフォークに換装した場合、センサーのマウントが無くなり、スピードメーターが機能しなくなります。
カスタム時に選ばれる主なスピードセンサーの代替案
- リアホイールから取り出す:リアブレーキドラムやスプロケット付近から機械式ケーブルでスピードを取る方法。レトロな見た目を崩さず取り付けが可能。
- 電子式スピードメーターに変更:ハブにマグネットを仕込んで、センサーで読み取るタイプ。小型で目立たず、自由度が高い。
- ミッションケースから出力する方式も一部では使用されており、クラシックスタイルと両立可能です。
実例紹介:パンヘッドフォーク換装時の工夫
たとえば、実際に81年式ショベルFXに1950年代パンヘッドフォークを移植したオーナーの例では、リアホイールからの出力に切り替え、スミス製のアナログメーターを使用。リアアクスルシャフトにセンサーマウントを工夫して取り付けています。
また、別のカスタムショップの例では、フロントフォークにマグネットセンサーを埋め込み、デジタルメーターと連動。配線を極力見せないレイアウトで仕上げていました。
注意点と対策
リアからスピードを取る場合、チェーンやスプロケットの摩耗による誤差が出やすいため、精度を求める場合は校正機能のあるスピードメーターを使用することが望ましいです。
電子式にする場合は、バッテリーの安定供給と防水処理も重要なポイントとなります。また車検を視野に入れるなら、速度表示の信頼性は必須です。
カスタムショップや専門家への相談も有効
フォーク交換などの大がかりなカスタムは、フレームとの相性やステムベアリングの調整も関係してきます。そのため、信頼できるカスタムショップや旧車専門店への相談は非常に有効です。
特に配線やスピードセンサーの工夫は、プロのノウハウがあると仕上がりも美しくトラブルも減らせます。
まとめ:見た目と機能のバランスが重要
ショベルヘッドにパンヘッドのフロントフォークを移植する際には、スピードセンサーの代替方法として「リアホイールから取り出す」「電子式にする」など複数の選択肢があります。
カスタムの自由度を活かしつつも、安全かつ法的に問題のない形に仕上げるために、見た目と機能のバランスを意識した選択が重要です。自分のスタイルに合った方法で、唯一無二の一台に仕上げましょう。
コメント