スマホの充電やナビ使用のために、バイクへUSB電源を取り付ける人が増えています。ですが、電源の取り方を誤ると「バッテリーが上がる」「電装系トラブル」が起きることも。本記事では、ブレーキスイッチから電源を取った場合のリスクや、正しい配線の取り方について詳しく解説します。
■ブレーキスイッチから電源を取るとは?
多くのライダーが行うDIY配線の中に「ブレーキスイッチからプラス電源を取り、アースはバッテリー直結にする」という方法があります。
確かにブレーキスイッチにはACC(アクセサリー)電源が来ており、キーON時に通電するため、USB電源の動作トリガーとして活用しやすいです。しかし、この方法には注意点も存在します。
■ブレーキスイッチ電源=キーONで通電するACC系
ブレーキスイッチは基本的にキーON時に通電し、レバーやペダル操作で接点が切り替わる構造になっています。このスイッチのプラス線から電源を取れば、キーOFF時には電源が遮断されるため、理論上はバッテリーが上がることはありません。
ただし、「どの線から取ったか」によっては常時電源になってしまうこともあるため、テスターなどで確認が必要です。
■やってはいけない接続パターン
以下のような接続をしていると、バッテリー上がりのリスクがあります。
- スイッチの出力側(ブレーキを握ったとき点灯する側)から電源を取る
- アースをフレームではなく直接バッテリーマイナスに接続している
- USB電源本体に待機電流(スタンバイ電流)が発生する製品を使用
特に格安USBユニットには、キーOFFでも微弱な電流を常時消費するタイプがあり、これが原因で1週間〜数日でバッテリーが空になることもあります。
■安全にUSB電源を取り付けるための方法
おすすめの取り付け方法は以下の通りです。
- プラス電源は「ヒューズボックスのACC系」または「ポジションランプ電源」から取得
- アースは「フレームの共通アースポイント」に接続(錆び・塗装を削る)
- USB電源にはスイッチ付きモデルやリレー経由を使用するとさらに安心
リレーを使えば、ブレーキスイッチ等の信号線は「スイッチのトリガー」として使用し、USB電源そのものはバッテリー直結でも安心して動作させることができます。
■実例紹介:配線ミスによるバッテリー上がり
あるユーザーは、「USB電源をバッ直で接続+安価なユニットを使用したところ、2〜3日でセルが回らなくなった」と報告しています。
また、ブレーキスイッチの出力側から電源を取った結果、「キーOFFでもUSBが点灯していた」ケースもあり、意図しない常時通電が起きていたという例もあります。
■まとめ
ブレーキスイッチからUSB電源のプラスを取り、マイナスをバッテリーに接続した配線は、基本的にキーON連動であればバッテリー上がりは起きません。
しかし、接続ポイントの選定ミスや、USB電源の待機電流によってはキーOFFでも通電が残ることがあります。確実なACC電源から取得し、フレームアースを使用するかリレー経由での接続を行うのがベストです。
安全なDIY配線で快適なバイクライフを送りましょう。
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