ディーラーの据置ローンの仕組みと分割手数料の計算方法を徹底解説

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車の購入時に利用されるローンの中でも、据置ローン(残価設定型ローン)は毎月の支払いを抑えることができるため人気です。しかしその仕組みや手数料の計算方法がわかりにくいと感じる方も少なくありません。この記事では、実際の例をもとに分かりやすく解説します。

据置ローンとは?基本的な仕組みをおさらい

据置ローン(残価設定型ローン)とは、最終回の支払いに車の残価を設定し、その分を除いた金額を分割で返済していくローンです。たとえば、新車価格が300万円で最終回に100万円の残価を設定すれば、毎月の返済対象は200万円となります。

契約満了時には、①残価を一括で支払って乗り続ける、②車を返却して終了する、③新たな車に乗り換える、といった選択肢があります。

実例で見る:ローン元金277万円・最終回124万円・36回払いの場合

今回のケースでは以下のような条件です。

  • ローン元金:277万円
  • 最終回支払い(残価):124万円
  • 分割回数:36回
  • 金利:年率2.49%

この場合、実際に分割返済の対象となる金額は「277万円−124万円=153万円」です。この153万円に対して2.49%の金利がかかり、さらに最終回の124万円にも利息が発生する点に注意が必要です。

分割手数料の計算方法とは?

分割手数料は基本的に元金に金利をかけて算出されますが、据置ローンでは毎月の支払額と最終回支払額の両方に利息がかかるため、単純な金利×期間では計算できません。

簡易的に試算すると以下の通りです。

  • 153万円 × 年率2.49% ÷ 12 × 36 = 約11.4万円
  • 124万円(最終回)にかかる利息分も加味して+約3.6万円

→ 合計で約15万円となり、提示された「分割手数料15万円」と合致します。

据置ローンを利用する際の注意点

・残価に利息がかかることを忘れない
・最終回の支払い方法を契約前に確認しておく
・走行距離や傷などの条件により残価精算に差額が生じる場合がある

また、分割手数料だけでなく総支払額が通常ローンより高くなることもあるため、事前にシミュレーションを行うことが重要です。

他のローンとの比較:据置ローン vs 通常ローン

項目 据置ローン 通常ローン
月々の支払い 低め やや高め
最終回の支払い 高額(残価) なし
総支払額 やや高くなりやすい 一定

目的やライフスタイルに応じて、適したローンの種類は異なります。

まとめ:数字だけでなく仕組みを理解して安心の契約を

据置ローンは支払い負担を軽減できる反面、仕組みが複雑で誤解も多いローン形態です。分割手数料は残価を含む全体に利息がかかるという点を理解すれば、今回のような計算の違和感も納得できるはずです。

不明な点は販売店や金融機関に確認しながら、納得したうえで契約を進めることが大切です。

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