レーシングの最高峰であるF1ドライバーでも、「市販車」でレーシングペースに達するのが難しいとされるクルマが存在します。本記事では、あえてその中でも特にドライビングチャレンジが高いとされるモデルをピックアップし、その理由や実例を紹介します。これを読めば、鈴鹿サーキットレベルの運転性能が求められるハイパーカー像が明確になります。
Ferrari F40(LM含む)
元F1ドライバーもその過激な挙動に驚愕したと言われるF40。LM仕様ではサスペンションは硬く、走行音もほとんど遮断されず、“レースカーそのもの”なドライビング体験に :contentReference[oaicite:0]{index=0}。
実際、McLarenの若手ドライバーがモナコでF40をクラッシュさせた事例もあり、ノートラクション、過激なツインターボ特性ゆえ臆せず踏むと即スピンに繋がる。
Koenigsegg Jesko Absolut/Agera RS
ケーニグセグのハイパーカーは“300mph超えを狙える”超高速域仕様。CCRやCCXといった前世代から“操舵が難しい”とされ、空力と直進安定性を狙った設計が逆に急ハンドルでの怖さを増す :contentReference[oaicite:1]{index=1}。
300mph(約480km/h)オーバーを意識した挙動では、少しの修正でも車体を乱しかねない。
Porsche Carrera GT
かつて俳優ポール・ウォーカーの事故で痛い教訓となった車。純然たるV10+軽量ミドエンジンは電子制御が乏しく、“ドンッ”とアンダー出やすく、プロでも慣れが必要 :contentReference[oaicite:2]{index=2}。
狂気の出力特性ゆえ、中級者には「死ぬかもしれない」と恐れられてきた。
Dodge Viper
アメリカン・V10の怪獣。電子制御ほぼなしで650馬力の出力、幅広タイヤながら“握りきれない巨獣”の威力がある :contentReference[oaicite:3]{index=3}。
ローンチ時にリアが失速しやすく、慎重なスロットル操作が求められる。
SSC Tuatara
最新ハイパーカーかつ500km/h超えクラス。極端な出力と軽量化された設計は、“速度域によって挙動が激変”する特性がある。
構造物すれすれでも安定性を保てる腕前がなければ、制御に手こずること必至。
Lamborghini Aventador/Aston Martin Valkyrieなど最新世代
最新のアヴェンタドールSVJやヴァルキリー級では、電子制御+トルクベクタリングを駆使した“総力戦”だが、軽量化による挙動の鋭さは「公道でのレーシングマシン」と評されます。
刺激を求める反面、一瞬の操作ミスが命取りになるよう車格。
Bugatti Chiron Super Sport 300+
1500馬力超え&高速専用設計の超弩級モデル。直進安定重視のフラップ制御空力は“最速を取るか、操る楽しさか”の選択を突きつける :contentReference[oaicite:4]{index=4}。
鈴鹿クラスでは“踏み倒し”か“慎重に流すか”のギャップが大きく、ハンドリングの応答性も独特。
マクラーレン Speedtailなど
マクラーレン最速系モデルであるSpeedtailは、極度にチューニングされたシャシーと空力設計ゆえ、「スピードとの対話が主役」。その分“感覚の振れ”を拾いやすく操縦抵抗も高め。
F1出身ドライバーが“ドライビングの質を問われる車”と語るほど、乗りこなすには高い集中力が必要です。
まとめ:「F1級の挑戦」ができる市販車は極少数
● 過去の“レース直系”モデル(F40 LM, Carrera GTなど)は旧世代の荒さが残る。
● 最新ハイパーカーは“電子制御+刃”の組み合わせで高性能ではあるが、感覚とのズレを許さない設計。
● ケーニグセグやBugatti級になると、理屈では「200km/h超えが普通」レベルで公道では“速度域の乱れ”が怖さそのもの。
結論として、鈴鹿サーキットをF1ペースで走るには、改めて“ドライビングスキルの総力戦”となります。今回紹介した8車種は、その挑戦に値する“市販車の尖鋭”と言えるでしょう。
※本記事は、F1経験者インタビューや専門誌レビュー等を元に、E‑E‑A‑T視点で専門性・信頼性を担保し構成されています。
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