現金一括払いと残価設定型ローン（残クレ）の違いと選び方

車を購入する際に、現金一括払いと残価設定型ローン（残クレ）という2つの選択肢があります。それぞれの特徴と、どちらを選ぶべきかを理解することは、購入時において非常に重要です。この記事では、現金一括払いと残クレの違い、残クレが勧められる理由、そして値引きについて解説します。

残価設定型ローン（残クレ）の基本的な仕組み

残価設定型ローン（残クレ）は、車の購入時に月々の支払額を軽減する方法としてよく利用されます。通常、車を購入する際には全額を支払う必要がありますが、残クレの場合は購入価格の一部を「残価」として設定し、その部分は最終的に支払うか、車を返却することで免除されます。

月々の支払額が安く済むため、毎月の負担を軽減できるのが大きな特徴です。しかし、最終的に車を手放す場合は残価の支払いが必要となるため、支払い方法を選ぶ際には計画を立てることが重要です。

現金一括払いは、車の購入価格を一度に全額支払う方法です。この場合、月々の支払いがないため、ローンの利息や手数料がかかることはありません。一括払いを選ぶことで、将来的に追加の支払いがないため、長期的にはコストを抑えることができます。

一方、残クレでは月々の支払いが少なくなるため、短期的な負担が軽くなりますが、最終的に残価を支払わなければならない点が考慮すべきポイントです。残クレは、車を数年ごとに乗り換えることを前提にしている場合には便利ですが、長期間同じ車を所有することを考えると一括払いの方が有利になる場合もあります。

車の販売店では、残クレが非常に多くの人に利用されていることを強調することがありますが、実際にはそれが必ずしも最適な選択とは限りません。確かに、月々の支払いが軽減されるため、残クレを選ぶ人が多いのは事実ですが、車を長期間乗り続ける場合には、現金一括払いの方がトータルで安くなることがあります。

また、残クレの利用者は、車を3～5年ごとに乗り換える場合が多いです。もし「乗り潰したい」と考えているのであれば、一括払いの方が長期的にはお得かもしれません。

現金一括払いを選ぶと、販売店によっては値引き額が減ることがあると考えるかもしれませんが、現金一括払いでも値引きは十分に交渉可能です。特に、車の販売店は売上目標があるため、一括で購入するお客様には値引きの余地を提供することがよくあります。

ただし、販売店が勧める残クレが月々の支払いを重視したものであれば、現金一括払いの場合はそれに対する値引きが難しくなる可能性もあります。そのため、値引きについては販売店としっかり交渉し、納得のいく条件を引き出すことが重要です。

現金一括払いと残クレはそれぞれにメリットとデメリットがあります。短期的に支払いを軽くしたいのであれば残クレが有利ですが、長期的に車を所有したい場合や乗り潰したい場合は現金一括払いの方が有利です。また、現金一括払いでも十分に値引きは可能なので、購入時に販売店とよく交渉することをお勧めします。