レトロなデザインと実用性で今も根強い人気を誇るホンダ・リトルカブ。カスタムを楽しむオーナーも多く、「足回りをもう少ししっかりさせたい」と考える中で、サスペンションへのバネ追加を検討する人も少なくありません。しかし、純正サスペンションに単純にバネだけを追加するのは可能なのでしょうか?この記事では、その仕組みや注意点、具体的な選択肢まで解説していきます。
リトルカブの純正サスペンションの構造を理解しよう
リトルカブに採用されているリアサスペンションは一般的な二本ショック式で、スプリング(バネ)とダンパーが一体型となっています。これにより、乗り心地と耐荷重性のバランスを保っているのが特徴です。
このタイプでは、バネだけを別途追加する設計にはなっていません。つまり、既存のスプリングの上に別のバネを装着することは基本的に不可、または機能的・安全的に推奨されない改造になります。
「バネだけ追加」はできる?それともNG?
結論から言えば、純正サスペンションに市販のバネをそのまま追加するのは構造上不可能、または非常に危険です。スプリングの強化をしたい場合は、スプリング交換も含めたサスペンションユニットごとの交換が基本となります。
例えば「ヘタってきたリアショックに補助的にバネを巻く」といったアイデアもネット上では見られますが、これは乗車時の挙動が読めなくなり、安全性を損ねる可能性があります。
どうしても強化したいなら、強化サスへの交換が現実的
リトルカブ向けには、武川やキタコ、SP武川といった有名ブランドから純正互換の強化サスペンションが販売されています。これらはボルトオンで装着可能で、バネレート(硬さ)も選べるため、体格や用途に合わせたセッティングがしやすくなります。
たとえば荷物をよく積む人や二人乗りをする人向けに設計された「ハードタイプ」や、「見た目重視」のメッキサスなども選べます。価格は1本3,000円〜8,000円程度が目安です。
カスタム前に確認したいポイント
足回りをカスタムする際は、次の点をチェックしましょう。
- 車高が変わるかどうか:長さが変わるとスタンドの傾きや取り回しに影響。
- スプリングの硬さ:硬すぎると乗り心地が悪化。使用目的に合ったバネレートを。
- 取付互換性:取り付けピッチやエンド形状が合っているか確認。
- 法的・車検的な問題:極端な改造は保安基準に触れる可能性も。
特に強化サスに交換する場合は、純正と同等以上の耐久性・信頼性を持つ製品を選ぶことが重要です。
実例:サス交換で乗り心地改善したカブオーナーの声
あるリトルカブオーナーは、通勤で段差が多い道を走るため、「リアがフワフワして安定しない」と感じていました。そこで、SP武川製の強化リアショック(ブラック仕様)に交換。
結果、「底付き感がなくなり、しっかりと踏ん張る感じが得られて安心感が増した」「タンデム時の沈み込みが少なくなった」と効果を実感しているとのことです。
このように、適切なサスペンション交換によって、安全性と快適性を同時に高めることが可能になります。
まとめ:リトルカブの純正サスにバネ追加は非推奨、強化サスで安全に性能アップを
リトルカブの純正サスペンションにバネだけを追加することは、構造上・安全上の理由からおすすめできません。本格的に性能を上げたいなら、信頼できるメーカー製の強化サスペンションへの交換がベストです。
パーツ選びや取り付けには多少の知識が必要ですが、バイクショップや詳しい友人に相談しながら進めれば、初心者でも安心してカスタムを楽しめます。足回りのグレードアップで、より快適なリトルカブライフを送りましょう。
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