近年、スマートフォンを活用した車両操作機能が進化しており、トヨタの「デジタルキー」も注目されています。従来の物理キーが不要になるだけでなく、エンジン始動などもスマホで操作できるのか、気になる方も多いでしょう。本記事では、トヨタのデジタルキーに搭載されている機能や、リモートスタート(遠隔エンジン始動)との違いについて詳しく解説します。
トヨタのデジタルキーとは?
「デジタルキー」は、トヨタが一部車種に提供しているスマートフォン連携サービスです。スマホアプリ(TOYOTAアプリなど)を通じて、ドアロック・アンロックやエンジン始動が行える機能が備わっています。物理的な鍵がなくても、スマホだけで車両の操作が可能という点で非常に利便性の高い仕組みです。
しかし、エンジン始動が「離れた場所からでもできるか」という点については注意が必要です。
スマホによるエンジン始動は近距離のみ
トヨタのデジタルキー機能では、スマホを「鍵の代わり」として使用でき、車内にスマホがある状態であればエンジンをスタートできます。ただし、離れた場所からの遠隔エンジン始動(いわゆるリモートスタート)には対応していません。
たとえば、自宅の中から駐車場の車にスマホだけでエンジンをかけることはできず、スマホを携えて車両に乗り込み、スタートボタンを押す必要があります。
遠隔エンジンスタートが可能なトヨタの別サービス
一方で、遠隔操作でエンジンをかけたい場合には「リモートスタート」機能が使える車種とプランがあります。これはトヨタが提供している「T-Connect」サービスの一部で、スマホアプリを通じて離れた場所からエンジンをかけることが可能です。
この機能は以下の条件を満たすことで使用できます。
- 「T-Connect」ナビ付き車両
- 対応車種(例:クラウン、プリウスなどの上級グレード)
- 有料プラン加入(月額または年額課金)
例えば、寒い冬の朝に自宅の中から車のエンジンをかけて暖気運転をしたいという方には、T-Connectの「リモートスタート」機能が最適です。
スマホでエンジンをかける場合の制限と注意点
たとえT-Connectで遠隔スタートが可能でも、以下のような制約があります。
- セキュリティ上、ドアがロックされている状態でのみ操作可能
- スマホの通信環境(4G/5G)と車両の通信状態が良好である必要がある
- 連続使用や長時間のアイドリングには自動停止機能が働く
また、スマホの電池切れや通信障害時には操作不能になるリスクもあるため、物理キーは常に携帯するのが望ましいでしょう。
実際の活用例
例1:通常のデジタルキー使用
30代男性がトヨタのカローラクロスを購入し、デジタルキーをスマホに設定。駐車場でスマホをポケットに入れたまま乗車・始動できるため、鍵を出す手間が省けて便利と評価。
例2:T-Connectによるリモートスタート
冬の朝に、遠隔からエンジンをかけてフロントガラスの霜を溶かすために利用。スマホで操作後、10分程度で車内が暖まり、快適に出発できたとのこと。
まとめ
トヨタの「デジタルキー」自体は、スマホを使って鍵の開閉やエンジン始動ができる便利な機能ですが、遠隔でエンジンをかけるスターター的な使い方はできません。もしリモートでのエンジン始動を求める場合は、T-Connectの「リモートスタート」機能を備えた車種とプランの利用が必要です。
機能の違いや自分のライフスタイルに合った使い方を知ることで、より快適でスマートなカーライフを実現できるでしょう。
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