ヤマハのパッソルⅡは、6V電装を採用したヴィンテージスクーターであり、現代の交通環境やパーツ供給の観点から、12V化を検討するオーナーも増えています。しかし、専用の12Vコンバージョンキットが存在しないため、他車種のキットを流用する方法が取られています。本記事では、パッソルⅡの12V化に関するポイントや注意点を解説します。
パッソルⅡの12V化における基本的な考え方
パッソルⅡの12V化を行う際、以下の点を考慮する必要があります。
- 電装系の全体的な変更:6Vから12Vへの変更は、バッテリー、レギュレーター、電球類など、電装系全体の変更を伴います。
- 他車種のキットの流用:専用キットがないため、カブやモンキー用の12Vコンバージョンキットを流用する方法が一般的です。
- 配線の調整:流用する場合、配線の長さや接続方法を調整する必要があります。
これらの点を踏まえ、計画的に作業を進めることが重要です。
カブやモンキー用キットの流用について
カブやモンキー用の12Vコンバージョンキットは、市場で入手可能であり、パッソルⅡの12V化に流用されることがあります。ただし、以下の点に注意が必要です。
- 適合性の確認:キットの構成部品がパッソルⅡに適合するかを事前に確認する必要があります。
- 配線の調整:配線の長さやコネクター形状が異なる場合があり、調整や加工が必要となることがあります。
- 取り付けスペースの確保:一部の部品がパッソルⅡの車体に収まらない可能性があるため、取り付けスペースの確認が必要です。
これらの点を考慮し、慎重に作業を進めることが求められます。
電装系の変更ポイント
12V化に伴い、以下の電装部品の変更が必要となります。
- バッテリー:12V対応のバッテリーに交換します。
- レギュレーター:12V対応のレギュレーターに交換し、電圧の安定化を図ります。
- 電球類:ヘッドライト、ウインカー、テールランプなどの電球を12V対応のものに交換します。
- ホーン:12V対応のホーンに交換します。
これらの部品を適切に交換することで、安定した電装系を構築することができます。
実例:ペリカンジョグのエンジンを流用した12V化
あるユーザーは、ペリカンジョグのエンジンをパッソルⅡに搭載し、12V化を実現しました。この方法では、以下の点がポイントとなります。
- エンジンの適合性:ペリカンジョグのエンジンがパッソルⅡの車体に適合するかを確認します。
- 電装系の変更:エンジンの変更に伴い、電装系全体を12V対応に変更します。
- 配線の調整:エンジンと車体の配線を適切に接続するための調整が必要です。
この方法は、エンジンの載せ替えが可能な場合に有効ですが、コストや技術的なハードルが高いため、慎重な検討が必要です。
まとめ
パッソルⅡの12V化は、専用キットが存在しないため、他車種のキットを流用する方法が一般的です。電装系全体の変更や配線の調整が必要となるため、計画的に作業を進めることが重要です。また、エンジンの載せ替えによる12V化も可能ですが、コストや技術的なハードルが高いため、慎重な検討が求められます。自身の技術力や予算に応じて、最適な方法を選択しましょう。
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