車の電装系トラブルは一見すると複雑に思えるものの、原因をひとつずつ丁寧に追っていくことで解決できるケースが多くあります。特に、ダイハツ・タントカスタムL375Sのようなモデルでは、テールランプまわりに起きる不具合がLED化や配線の劣化によって顕在化することがあります。この記事では、右側テールランプがスモール+ブレーキで消灯するという症状をもとに、よくある原因とその対処法をわかりやすく解説します。
症状の確認:スモール+ブレーキで消灯?
今回の症状では、以下のようなパターンが確認されています。
- スモール単独 → 点灯
- ブレーキ単独 → 点灯
- スモール+ブレーキ → 消灯(右のみ)
さらに、「スモール無しでブレーキを踏んだときにナビが一瞬暗くなる」「微弱なスモール点灯反応あり」といった症状もあるようです。これらは、いずれも電気が逆流している可能性や、アース不良の兆候です。
最も多い原因はアース不良
テールランプに関する不具合で特に多いのが、アース(接地)不良です。配線の腐食や端子の緩み、断線などによって、電流の逃げ道がなくなり、電気が逆流して他の回路に影響を与えることがあります。
例えば、右側のテールユニット裏にあるアース線(黒線)がきちんとボディに接地されていなければ、スモールとブレーキの同時点灯時に回路が混線し、正常な動作ができなくなる可能性があります。
LED化による相性問題にも注意
今回の車両では、ポジション、ルームランプ、バックランプ、ナンバー灯がすでにLED化されているとのこと。LEDバルブは消費電力が小さく、逆電流への耐性も低いため、純正の電装設計では誤作動を起こすことがあります。
特に、テールやブレーキのバルブをLEDに交換していないにもかかわらず、その他の部分がLED化されていると、電圧バランスが崩れ、想定外の動作(ナビが一瞬暗くなる等)につながることがあります。
対処方法:実際に確認すべきポイント
- まず、右テールランプ裏のアース線の接続状況を確認。端子を外して研磨し、しっかり締め直す。
- スモールとブレーキの両方の回路が収束するテール配線の被覆をチェックし、短絡や断線がないか確認。
- LEDバルブが純正電圧に適合しているか調べ、必要に応じて抵抗内蔵型LEDやキャンセラーを追加。
- それでも解決しない場合は、ダイハツディーラーで配線図をもとに詳しく診断してもらうのが確実。
特にアース線が腐食していた事例や、テールランプ基板自体に亀裂が入っていたケースも報告されているため、見落としなくチェックしましょう。
ユーザー事例:DIYで解決したパターン
あるユーザーは、右テールランプのアース線が錆びていたことに気づき、接点復活剤を使用して磨き、ネジを新品に交換することで症状が改善しました。また別の事例では、配線の被覆が一部剥けていたため、絶縁テープで補修したところ正常動作に戻ったそうです。
電気系統のDIYには注意が必要ですが、目視確認と簡単な処置でも解決できるケースは意外と多いです。
まとめ:アースと配線の確認で多くの不具合は解消できる
タントカスタムL375Sのような年式が経過した車では、アース不良や配線トラブルが原因でテールランプが誤作動するケースが増えてきます。特にLED化による電圧変化が絡むと、思わぬ症状が現れることも。
まずはアース線と配線のチェックから始め、電気の流れが正常かどうかを確認しましょう。自身での確認が難しい場合は、電装系に詳しいショップやディーラーへの相談が安心です。
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