“装甲車”という言葉だけで目を引くこの車種ですが、実際に「新車を購入できるのか」「国内で流通しているのか」という点について整理しておきましょう。ここでは、車両仕様・製造元・流通ルート・日本の法・手続きという観点から、実例も交えて分かりやすく解説します。
製造元とモデル概要
この車種は、カナダ・トロントを拠点とする INKAS® Armored Vehicle Manufacturing が製造する「Huron APC（Armored Personnel Carrier）」です。公式カタログによると、“Currently in Stock”（在庫あり）と明記されています。:contentReference[oaicite:2]{index=2}
例えば、ナイジェリア向けの販路では「Availability: In Production（生産中）」という記載もあり、モデル自体は継続して受注可能であることがうかがえます。:contentReference[oaicite:3]{index=3}
“新車”としての入手可能性
では、このHuron APCを“新車”として一般ユーザーが購入できるかというと、以下のようなポイントがあります。
- 製造元が「Currently in Stock／In Production」と表記しており、少なくともメーカーとしての生産・在庫体制が残っている。:contentReference[oaicite:4]{index=4}
- ただし、「新車＝一般流通車両」として国内・個人向けに容易に販売されているかどうかは別の課題があります。
- 日本国内・一般向けの“新車登録”を行い、公道走行が可能な状態で販売されているという情報は確認できていません。むしろ“特殊車両”扱いや輸入・登録に特別な手続きが必要という解説があります。:contentReference[oaicite:5]{index=5}
つまり、メーカー側には“製造・納車可能”という体制はありつつも、一般的な自動車ディーラーが扱う「普通乗用車の新車購入」の枠組みで即購入・登録できる車ではないというのが現状です。
日本国内での流通・登録のハードル
日本においてこの種の装甲車・特殊車両を“新車”として取得・公道登録するには複数の壁があります。
例えば、ある解説によれば「本物の装甲車が欲しいという場合には、軍払下げ車両を輸入して中古で所有するケースが多く、個人で“新品”を国内登録するケースは非常に限られている」と述べられています。:contentReference[oaicite:6]{index=6}
具体的なハードルには次のようなものがあります：
・武装／防弾装備の輸入審査や適合性の問題
・車検制度・保安基準適合の疑問
・登録用途（特殊用途車／警備車両）としての制約
・維持管理・保険・整備の面で通常車両より負担が大きい
実例と購入・流通状況
実際、海外のサイトではHuron APCが「For Sale（販売中）」として掲載されており、例えば米国の販売業者では「Request a quote（見積り依頼）」の募集があります。:contentReference[oaicite:7]{index=7}
これは“新車”／“メーカー在庫車”とも読めますが、輸入・登録を含めた日本国内での利活用には別途手続きが必要です。さらに、日本国内のQ&Aでも「見たことがない」「軽油エンジン」という報告があり、かなり特殊な存在であることが窺えます。:contentReference[oaicite:8]{index=8}
まとめ：新車入手できるか・どう動くか
以上を整理すると、次の通りです。
・Huron APCそのものは製造を継続しており、ある意味「新車での購入可能性がある」モデルです。
・しかしながら、一般的な自動車ディーラーを介して「国内新車登録」が実績として広がっているわけではなく、実質的には“特注輸入”・“特殊用途登録”の範疇に留まります。
・日本で「普通に走る新車としてHuron APCを探す」には、相当な専門知識・手続き・費用が必要です。
したがって、ご質問にある「新車はまだありますか？」という問いに対しては、“理論上製造可能であり、見込みはあるが、一般流通の新車購入という枠では非常に限定的”という回答が妥当と言えるでしょう。
コメント