エンジン始動時や加減速時に「水が流れるような音」が車内で聞こえることがあります。一見些細に思えるこの現象ですが、放置すると重大な故障やトラブルに繋がるケースも。この記事では、車内で水の流れる音がする原因とその対策について、車の整備士監修のもと詳しく解説します。
水の音がする主な原因とは?
車内で水が流れるような音が聞こえる原因の多くは、冷却水(LLC)不足やエア混入に関係しています。冷却ラインに空気が混入していると、クーラントが移動するたびに“サーッ”という音が発生することがあります。
また、雨天走行後や洗車後にドアの内部やエアコンのドレンホース周辺に水が一時的に滞留し、走行中の振動で音が出るケースもあります。
冷却水の減少とエア噛みの影響
エンジンの冷却系統に空気が入ると、水流が不安定になり「流れる音」や「ポコポコ音」が発生します。これを放置すると、冷却性能が低下しオーバーヒートのリスクが高まります。
整備士が指摘した通り、冷却水の補充で一時的に音が収まることもありますが、根本原因が解消されていない場合は再発の可能性が高いです。ラジエーターキャップやウォーターポンプからの微細な漏れが原因になっていることもあるため、点検が必要です。
エアコン系統の水分が原因の場合
エアコンの冷却で発生した結露水が、車両下部やエバポレーター周辺に溜まり音を出すこともあります。特にドレンホースの詰まりや、車体下部に設けられた排水口の泥詰まりなどが原因となるケースが多いです。
ドレンホースの点検はDIYでも可能ですが、不安がある場合は整備工場で確認してもらうのが安心です。
雨水や洗車後の“水たまり”が音のもとになることも
車のドアやサイドシルには、雨水や洗車時の水を逃がすための排水孔(ウォータードレン)があります。ここが詰まっていると、走行中に車体内で水が移動して音を立てることがあります。
この場合、ドアを開けた際に「チャプチャプ」と音がしたり、ドアの下部から水が滴ることで気づくことが多いです。小さな棒やピンなどで排水孔を軽くつつくだけで改善されるケースもあります。
整備士に相談すべきタイミング
以下のような兆候が見られる場合は、専門の整備士に相談することをおすすめします。
- 冷却水を補充しても数日で減る
- ヒーターが効かなくなった
- エンジンルームから異臭や蒸気が出る
- 水の音が明らかに大きくなってきた
これらの症状は、冷却系の不具合や内部漏れを示している可能性があります。
まとめ|水音の原因は様々。早めの点検が安心
車内で聞こえる水の音には、冷却水のエア混入・エアコンの排水詰まり・雨水の滞留など複数の原因が考えられます。一見爽やかな“サーッ”という音でも、重大なトラブルの前兆である可能性もあるため、気になったら早めに点検を受けましょう。
自分でできる点検や掃除から始めつつ、必要に応じて整備工場に相談するのが、愛車を長く安心して使うための第一歩です。
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