50cc原付を90cc登録するのは可能?中型免許所持者が知っておくべき法的リスクと手続き

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50ccの原付は低燃費で維持費も安く、初心者にも人気ですが、30km/h制限や二段階右折といった制約が煩わしいと感じる方も少なくありません。そうした中で「90cc相当に登録できれば…」と考える方もいますが、それは本当に可能なのでしょうか?この記事では、中型免許を持つ人が50cc原付を排気量以上の登録を行った場合の法的なリスクや注意点を詳しく解説します。

原付50ccを90cc登録することはできるのか?

結論から言うと、排気量50ccのままでは90ccの登録はできません。原動機付自転車(原付)は排気量や定格出力によって明確に区分されています。50ccは第1種原動機付自転車として登録され、90cc相当の登録(小型自動二輪)に切り替えるには、実際に排気量のボアアップなどを行う必要があります。

また、排気量変更を行った場合でも、改造申請と排ガス・騒音規制の適合証明が必要となり、簡単な作業では済みません。違法改造とみなされれば、車両の使用停止や罰則対象になる可能性もあります。

中型二輪免許があっても違法行為になる理由

中型二輪免許(普通二輪免許)を持っていれば、理論上90ccバイクには乗れますが、それはあくまで車両が正式に90cc登録されている場合に限ります。

たとえば、50ccの原付に乗っていてもナンバーがピンク(原付二種)であれば、警察のチェック時に排気量との不一致がバレて不正改造車両として検挙されるおそれがあります。免許の有無にかかわらず、登録情報と実車のスペックが合致していなければ、法的にアウトです。

警察に止められた場合のリスクと処分

警察に停車を求められた際、ナンバーや車検証、車体番号などが確認されることがあります。もし50ccの車体に90ccの登録がされていた場合、それは明確な道路運送車両法違反(虚偽申請)に該当します。

違反が発覚すれば、軽微な行政処分では済まされないケースもあります。車両の使用停止命令、整備命令に加え、場合によっては罰金刑や前科がつく可能性もあります。

どうしても原付の制約が嫌な場合の安全な選択肢

どうしても30km/h制限や二段階右折などがストレスに感じる方には、最初から原付二種(51~125cc)のバイクを購入するのが合理的です。黄色やピンクナンバーの原付二種なら、二段階右折も不要で、制限速度は一般の車と同じ。

中型免許をお持ちであれば、90ccクラスのスクーターやミニバイクなど多くの選択肢があります。車両価格も中古であれば10万円台で入手可能です。

実例:50cc改造トラブルの実態

ネット上には「50cc原付をボアアップして90cc登録した」という情報も見かけますが、多くは車体番号・フレーム番号の偽造、ナンバー偽装など不正行為が含まれています。

たとえば、50ccのヤマハジョグに90ccのエンジンを載せ、ピンクナンバーで走行していた人が警察に摘発され、原付免許しか持っていなかったため無免許運転と併せて検挙された事例もあります。

まとめ:合法的な運用を意識した原付の選び方を

50cc原付の制約を回避するために90cc登録するというのは、法律上許されていません。中型免許をお持ちであれば、最初から原付二種を購入するのが最も確実で安全な選択肢です。

違法改造や虚偽登録には厳しい処罰が科されることがあり、コストやリスクを天秤にかけると決して得策とは言えません。安心・安全なバイクライフを楽しむためにも、法令を遵守した選択を心がけましょう。

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