アドレスV125(K7)に161ccボアアップ時の燃調とFIコントローラーの選び方

車検、メンテナンス

スズキ・アドレスV125(K7)は、軽快な走りと扱いやすさから今でも多くのファンに愛されています。中でも161ccボアアップは定番のチューニングメニューのひとつですが、その際に重要となるのが燃料調整、つまり燃調です。特に、純正状態がやや濃い目といわれるアドレスV125に対し、市販されている簡易FIコントローラーで十分対応できるのか、不安に思う方も多いのではないでしょうか。本記事では、ボアアップ後の燃調の考え方と、FIコントローラー選びのポイントを詳しく解説します。

アドレスV125(K7)の純正燃調は本当に濃いのか?

多くのユーザーから「アドレスV125の純正燃調は濃い」という意見が聞かれます。実際、ノーマルエンジンにおいては燃費よりも安定性を重視したマッピングが施されており、ややリッチな空燃比で制御されている傾向があります。

そのため、軽い吸排気チューン程度であれば、燃調をいじらなくても調子よく走る個体も多く、「いじらない方がいい」という声もあります。ただし、161ccへのボアアップとなると話は別です。

161ccボアアップで必要な燃料増加量の考え方

排気量が増えるということは、より多くの空気が吸い込まれる=それに応じて燃料も多く供給しなければならない、ということです。仮に元の燃調がやや濃いとしても、ボアアップによる吸入空気量の増加をまかなうには、追加の燃料が必要になります。

この燃料補正が不十分だと、燃料が薄すぎてノッキング、オーバーヒート、最悪の場合ピストン溶損といったトラブルにつながる可能性もあるため注意が必要です。

ヤフオクなどで販売されている簡易FIコントローラーの実力

現在ヤフオク等で流通している「自作FIコントローラー」は、ポン付けで簡単に使用できる手軽さが魅力です。多くは燃料信号を一定量だけ増加させる方式で、数段階のダイヤル調整やスイッチで増量幅を調整できるモデルが主流です。

ただし、これらのコントローラーは詳細な空燃比制御や回転数・スロットル開度に応じた細かな調整はできず、あくまで“ざっくり濃くする”という用途にとどまります。つまり、細かなセッティングを詰めたい場合には不向きです。

使用者の実例と使用感:簡易コントローラーは使えるのか?

同様に161ccボアアップ+簡易FIコントローラーを使用しているライダーの声では「走行に問題はなく、街乗りやツーリング程度なら十分」「若干アイドリングが高くなるが許容範囲」といった実体験も見られます。

一方で「高速走行や長距離ではプラグ焼けやエンジン温度が気になる」「燃費が極端に悪化した」という報告もあり、個体差や環境により結果はまちまちです。簡易コントローラーの限界を理解した上で使うことが重要です。

安全性を重視するなら空燃比計やフルコントローラーも選択肢

より正確な燃調を求めるなら、空燃比計を導入してリアルタイムで燃焼状態を確認するのが理想です。これにより、実際に薄いのか濃いのかを判断できますし、ボアアップ後のエンジン保護にもつながります。

さらに、予算が許せば武川のFIコン2など、マップ調整が可能なフルコントローラーの導入を検討してもよいでしょう。点火時期の調整もできるため、ボアアップにあわせてパフォーマンスを最大限に引き出すことが可能です。

まとめ:簡易コントローラーは“最低限”、信頼性と目的に応じた判断を

アドレスV125(K7)に161ccボアアップを行う場合、純正燃調が元々やや濃いとはいえ、燃料増加は避けられません。ヤフオク等の簡易FIコントローラーは手軽ですが、精密な補正には限界があります。

街乗り主体ならある程度の使用は可能ですが、安心して長く乗りたいなら空燃比管理やフルコン制御も視野に入れるのがおすすめです。ご自身の走り方と求める信頼性を踏まえて、最適な選択をしていきましょう。

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