新車を購入してすぐ「やっぱり手放したい」「事情が変わった」などの理由で売却を検討するケースは少なくありません。では、ほとんど走っていない新車をすぐに売却した場合、その買取価格はどれほど下がるのでしょうか?本記事では、購入直後の車の価値の減り方と、損失を最小限に抑えるポイントを解説します。
新車購入直後に価値が下がる理由
新車は、購入した瞬間から「登録済み中古車」扱いになります。たとえ走行距離が数キロだったとしても、一度名義登録されてしまえば市場価値は「中古車」として評価されるため、数十万円単位の値下がりが起こるのが一般的です。
これは「初度登録年月」が中古車の査定基準に影響するためであり、「未使用車」としてのプレミアムが失われるためです。さらに、納車時の諸費用(登録料、税金、保険など)は買取金額に反映されないため、実質的な損失になります。
買取価格の目安:具体例で見る価値の下落
以下は、購入直後(走行距離10km以内)で売却した場合の概算の買取価格例です(2025年時点、人気国産車の場合)。
新車購入価格 | 買取価格(数キロ走行) | 下落額の目安 |
---|---|---|
300万円 | 260万円〜270万円 | 約30万〜40万円の下落 |
400万円 | 350万円前後 | 約50万円の下落 |
グレードやボディカラー、人気度、納期の長さによっては、買取価格が高めに出るケースもあります。特に納期が長く、人気モデルであれば市場での需要が高く「高額買取」になることも。
「未使用車」と「登録済み中古車」の違いに注意
ディーラーなどで販売される「未使用車(新古車)」は、名義登録のみされていて走行していない車のことを指します。この種の車両は、ディーラーによる仕入れや販売戦略の一環であり、ユーザーが一度名義変更してしまった車両とは評価が異なります。
個人が一度でも登録した車は、たとえ走行距離が1kmでも「中古」と評価されるため、未使用車としての価格帯では買い取ってもらえません。
高く売却するためのコツ
以下のポイントを押さえると、買取価格を少しでも高くできる可能性があります。
- 複数の買取業者に査定を依頼する:一括査定サービスを利用して比較することで、業者間の価格差を活かせます。
- 納車後できるだけ早く売却する:初度登録からの時間経過は価値に大きく影響するため、売却時期が早いほど高値が期待できます。
- オプション装備や純正パーツの状態を良好に保つ:特にカーナビや安全装備、純正アルミホイールなどは査定アップの要因になります。
売却前に洗車や簡単な内装清掃を行うことも印象を良くし、査定額に差が出る場合があります。
まとめ
新車を数キロ走行しただけで売却しても、「新車」としては評価されず、買取価格は10%〜15%前後下がるのが一般的です。特に「登録済み中古車」となるため、数十万円の下落は避けられません。ただし、人気車種・人気グレード・カラーなどの条件が合えば、比較的高く売れることもあります。やむを得ず売却する場合は、複数業者からの見積もりを取り、最も高く評価してくれるところを選ぶことが重要です。
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