長期間バイクから離れていた方が、再び愛車に乗るときには大きな不安が伴うものです。特に故人の思い出が詰まったバイクなら、なおさら慎重に向き合いたいと感じることでしょう。この記事では、1年半ぶりにバイクに乗る予定がある方に向けて、PCX125の特徴を踏まえた事前準備や安全な乗り出しのためのアドバイスをまとめています。
PCX125とはどんなバイクか?
ホンダのPCX125は、原付二種(125cc)クラスの中でも特に人気の高いスクーターです。オートマチック(AT)仕様であるため、ギアチェンジの操作は不要で、スロットル操作だけで走ることができます。
車体はやや大柄に感じられますが、重心が低く取り回しが良いため、初心者やブランクのあるライダーにも扱いやすいのが特徴です。
乗り出し前に確認すべき点
1年半動かしていなかったバイクには、以下のようなリスクがあります。
- バッテリーの劣化・放電:セルが回らない、ライトが点かないなどの症状が出る可能性があります。
- タイヤの空気圧不足:自然に抜けている可能性があるため、エアチェックは必須です。
- ブレーキの固着:前後のブレーキレバーを数回握って、スムーズに動作するか確認しましょう。
- ガソリンの劣化:タンク内のガソリンが古くなっている場合、エンジン不調や始動不良の原因となります。
自分での確認が難しい場合は、運ぶ前にロードサービスやバイクショップに出張点検を依頼するのも一つの方法です。
実走前にしておきたい慣らし練習
いきなり交通量の多い道路で運転するのは避け、可能であれば広めの駐車場や私有地で操作感を思い出す時間をとると安心です。
以下のポイントを重点的に感覚を取り戻しましょう。
- ブレーキの利き具合(前後のバランス)
- スロットルの開け方と加速感
- 左右へのハンドル操作の感覚
- センタースタンドの使い方
可能であれば10分程度、直線走行→停止→ゆるいカーブという基本動作を繰り返してみてください。
走行当日の服装と持ち物
安全かつ安心して乗るために、以下の装備を準備しましょう。
- フルフェイスまたはジェットヘルメット:半キャップは避け、安全性の高いものを。
- グローブ:転倒時に手を守るために必須。
- 長袖・長ズボン:肌の露出を避け、プロテクター入りのジャケットが理想です。
- 免許証・保険証(自賠責や任意保険の証書)
服装は「暑いから薄着で…」という気持ちをぐっとこらえて、安全重視で選びましょう。
心の不安を軽くする考え方
不安を感じること自体はごく自然です。大切なのは「完璧に乗ろう」と構えすぎず、まずは安全に“走る・止まる”だけを意識することです。
最初の数分はぎこちなくても、身体は意外と覚えているもの。焦らず、交通量が少ない時間帯・ルートを選んで、自信が戻ってくるまで無理をしないことが重要です。
まとめ
PCX125に1年半ぶりに乗るときには、バイクの状態確認・操作感のリハビリ・安全装備の準備を丁寧に行うことで、安心して走り出すことができます。不安があって当然ですが、「慣れる時間」を意識してステップを踏めば、きっと乗ること自体が楽しいものに変わっていくはずです。父との思い出の詰まった一台との時間を、ぜひ安全に大切に味わってください。
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