2023年以降に発売された新型スペーシアカスタム(XS NA)は、内外装の刷新に加え、エンジン制御やマイルドハイブリッドシステムにも調整が加えられています。一方で、先代モデル(R3年型X)と比べて「エンジン音が大きい」と感じる声も聞かれます。今回は、実際に乗り換えたユーザーの感想を交えながら、新旧モデルの違いを比較し、気になるエンジン音の実態に迫ります。
新旧スペーシアのパワートレインと騒音の違い
新型スペーシアカスタム XS NAには、改良型のR06D型自然吸気エンジンが搭載されています。これは燃費向上を狙って制御が最適化されている一方で、トルク感がマイルドになり、アクセルを踏み込む時間が長くなる傾向があります。
結果として、同じ加速を得ようとするとエンジン回転数が高くなり、騒音が目立つという現象が起きがちです。特にCVTの特性上、急加速時にはエンジン音が一定で響く場面が多く、それが「うるさい」と感じる要因のひとつです。
ユーザーのレビューに見る「音の印象」
実際に新型スペーシアに乗り換えたオーナーからは、次のような声が聞かれています。
- 「加速時のエンジン音が前のXより明らかに大きい。静かさは先代の方が上だったと思う。」
- 「発進時の音が野太くて意外とスポーティ。好き嫌いが分かれそう。」
- 「街乗りでは気にならないけど、高速や坂道だとちょっと耳につくことも。」
このように、「静粛性に不満」というよりは「エンジンの回し方が変わったことによる印象の変化」として捉えているユーザーが多いようです。
静粛性を保つための対策方法
エンジン音が気になる場合、以下のような対応策も検討できます。
- アクセル操作をマイルドにする: 急な踏み込みを避けるだけで騒音は大きく抑えられます。
- フロアマットや静音シートの導入: 遮音材を追加することで、室内への音の侵入を軽減できます。
- エンジンオイルの見直し: 低粘度の高品質オイルに替えるとエンジンの回転が滑らかになり、音も和らぐことがあります。
そもそも「うるさい」と感じるのはなぜ?
人間は新しい音や振動に敏感に反応しがちです。前の車と少しでも音質が違うと、「うるさい」と感じることがあります。これは音の大きさそのものよりも、音の周波数や響き方が変わったために起こる心理的要因です。
特に軽自動車はボディ構造や遮音材の厚みに限界があり、モデルチェンジで改善されたとしても、限られた範囲の中での変化にとどまります。乗り始めの違和感は、ある程度時間が経てば気にならなくなる場合も多いです。
まとめ:新型スペーシアのエンジン音は「性格の違い」と捉えるのがポイント
新型スペーシアカスタム XS NAと先代Xモデルでは、エンジン制御や静粛性の方向性が異なります。音が大きく感じるのは、単純な騒音の問題というよりは、走行フィールの変化や制御方式の違いに起因するものです。
もし気になる場合でも、運転スタイルやちょっとした静音対策で十分カバー可能です。数ヶ月乗るうちに慣れる部分も多いので、まずは新しい愛車の個性として向き合ってみてはいかがでしょうか。
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