全長調整式車高調の仕組みについて疑問を持っている方も多いでしょう。特に、車高を下げる際のスプリングシートやロックシートの位置変更がプリロードに与える影響について理解が難しい場合があります。この問題を解決するために、全長調整式車高調の基本的な仕組みと、車高を下げる際のプリロード調整について詳しく解説します。
全長調整式車高調の仕組みとは?
全長調整式車高調は、車高の調整が可能なサスペンションシステムです。車高を調整するために、ショックアブソーバーとスプリングが連動しているシステムですが、特に全長調整式では、ブラケットシートを緩めてショックシリンダーを上下に動かすことで車高を変更します。
これにより、車高を下げることができるのですが、車高を下げると同時にスプリングシートやロックシートも下がります。この動きがプリロードにどう影響するのか、理解しておく必要があります。
プリロードの変化について
車高を下げる際に、スプリングシートやロックシートが下がると、その分スプリングが圧縮されることになります。これにより、スプリングの初期の圧縮状態(プリロード)が変わることが予想されます。
ただし、全長調整式車高調の場合、車高の調整とプリロードの調整は分けて考えるべきです。車高を下げる際にスプリングシートやロックシートの位置が下がったとしても、プリロードを維持するためには、スプリングシートを再調整して圧縮状態を元に戻す必要があります。
ブラケットシート以外に触る必要がない理由
「ブラケットシート以外に触る必要がない」という説明の理由は、車高調整後にスプリングシートやロックシートを再調整することができるからです。全長調整式車高調は、車高調整とプリロード調整が独立して行える構造になっています。車高を下げても、スプリングシートとロックシートの位置を適切に設定し直せば、プリロードを元の状態に保つことが可能です。
つまり、車高調整を行った場合でも、プリロードが変わらないように適切に設定することができるので、「ブラケットシート以外には触らない」という説明が成り立つのです。
実際の調整方法と注意点
実際に車高を下げる場合、最初にブラケットシートを緩めてショックシリンダーを調整します。その後、スプリングシートを調整し、必要に応じてプリロードを適正値に戻す作業を行います。プリロードが不適切だと、サスペンションの動きが悪化することがあるため、調整時には注意が必要です。
また、車高を下げた後に乗り心地が硬くなりすぎないように、スプリングの選定や、プリロードの設定に気を配ることも大切です。
まとめ
全長調整式車高調を使用して車高を下げる場合、スプリングシートやロックシートが下がるためプリロードが変化することがあります。しかし、適切に調整することでプリロードを維持できるため、「ブラケットシート以外に触る必要はない」とされているのです。車高調整を行う際には、プリロードを適切に調整し、安全で快適な走行を実現しましょう。


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