輸入車の魅力に惹かれる一方で、購入前に気になるのが故障頻度や維持費です。特にドイツ御三家と呼ばれるBMW、メルセデス・ベンツ、アウディは性能やデザインの高さで人気ですが、故障やトラブルの噂も絶えません。この記事では、実際のオーナー体験や専門家の知見をもとに、各メーカーの故障傾向や費用、注意点を解説します。
BMW:運転の楽しさと裏腹の電装系トラブル
BMWは「駆け抜ける歓び」を掲げるだけあり、走行性能やハンドリングの評価は高い一方で、電装系トラブルの報告が多い傾向にあります。特に5年以上経過したモデルでバッテリー、センサー類、iDrive関連の不具合が目立ちます。
例として、F30系3シリーズでは、メーターやナビの誤作動や、ドアロックの不具合といった事象が散見されます。定期的な点検やバッテリー交換を怠ると、突発的なトラブルにつながることもあります。
メルセデス・ベンツ:堅牢だがエアサスとミッションに注意
メルセデスは全体的に耐久性が高く、特に足回りやボディ剛性に定評があります。ただし、上位グレードに搭載されているAIRMATIC(エアサス)は10年または10万km前後で故障するケースがあり、修理費用は片輪で10万円を超えることも。
また、7速オートマ(7G-Tronic)でシフトショックやギア抜けが起こる事例も。定期的なATF交換やメンテナンスでリスクを軽減できます。
アウディ:走行性能と先進装備の裏にある複雑さ
アウディはクワトロ(四輪駆動)やデザイン性、内装品質が支持されていますが、DSG(デュアルクラッチ)トランスミッションのトラブルが指摘されています。特に乾式DSGを搭載したA3やQ3などではジャダー(ガクガクする現象)が発生しやすく、クラッチ交換が必要になるケースも。
また、オイル消費が多いという声もあり、エンジンオイルの定期チェックは必須です。A4以降のモデルでは改善傾向にありますが、古い型は注意が必要です。
年間維持費の目安:輸入車は国産より高め
車種 | 想定年間維持費 |
---|---|
BMW 3シリーズ | 20万~40万円 |
メルセデスCクラス | 25万~45万円 |
アウディA4 | 25万~50万円 |
これらの金額は、税金、保険、車検、消耗品、軽微な修理などを含めた目安です。故障の有無や走行距離、メンテナンススタンスで大きく変動します。
故障リスクと対策:避けられないが、抑えることは可能
どのメーカーにも共通することとして、「定期点検を怠らない」「診断機を活用して早期異常発見」「信頼できる輸入車整備工場との付き合い」が重要です。純正パーツにこだわりすぎず、OEMパーツやリビルド品の活用も有効です。
また、購入時に「延長保証」や「認定中古車プログラム」を活用することで、一定期間の故障リスクを低減できます。
まとめ:輸入車は「好き」なら故障リスクも楽しめる
BMW、メルセデス、アウディはいずれも魅力的な輸入車ブランドですが、故障リスクや維持費は国産車よりも高めです。しかし、事前の知識と準備、適切なメンテナンスを心がければ、長く快適に付き合うことが可能です。
「好きだから乗る」という気持ちを大切に、上手に付き合っていきましょう。
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