「3ナンバーのプリウスって高級車?」という疑問は、車に詳しい人でも意外と判断が分かれるテーマです。実際、街中でプリウスを見ると年配層やファミリー層が多く、高級車のイメージとは結びつかないかもしれません。しかし、車の分類や価格帯、ユーザー層など多角的に見ると、また違った一面が見えてきます。
「3ナンバー」は高級車の証ではない
まず大前提として、3ナンバー=高級車というわけではありません。3ナンバーとは自動車のサイズ区分に基づいたナンバーであり、以下の条件に当てはまると3ナンバーになります。
- 車幅:170cm以上
- 全長:470cm以上
- 排気量:2,000cc超
現在のプリウスは、5代目(60系)以降、全幅が1,780mmを超えているため、全グレードが3ナンバーに該当します。つまり、あくまで車体サイズによる分類であり、高級かどうかとは無関係です。
プリウスの価格帯と装備は“中級”クラス
最新型プリウス(Zグレード)は約370万円と、一部の高級セダンに迫る価格帯になっています。ただし、装備や内装の質感はトヨタ車の中ではミドルクラスに位置しており、レクサスやクラウンのような「高級車」と比べると差があります。
また、法人向けの営業車両としても多く採用されていることから、「実用重視の車」という評価も根強くあります。
「社長や幹部が乗る車」ではないが…
プリウスを社用車として使う企業もありますが、社長や幹部が公用で乗る車として選ばれるのはレクサス、クラウン、アルファードなどが主流です。プリウスはむしろ、「コストと燃費のバランスを重視する現場管理職」などに選ばれる傾向が強いです。
ただし、新型プリウスのスタイリッシュなデザインと静粛性の高さから、若い経営者やクリエイティブ職のユーザー層が増えているのも事実です。
高齢者ドライバーに人気な理由
「高齢者が乗っているイメージがある」というのも事実です。これは以下のような要素が理由になっています。
- 燃費が良く経済的
- 運転支援機能が充実
- 信頼性が高くメンテナンスしやすい
また、2000年代後半のエコカーブーム時に大量に販売されたモデルが今も多く走っており、中古市場でも手頃な価格で入手できることも影響しています。
見た目と性能から見る“現代のスマートカー”
2023年発売の5代目プリウスは、従来の“実用車”から脱却しつつあります。低重心・クーペ風のデザインと、パワフルなPHEV(プラグインハイブリッド)グレードの登場により、従来のイメージを覆す存在として注目されています。
これにより、「高級車ではないが、上質さを求める人に選ばれる車」という新しいポジションを築いていると言えるでしょう。
まとめ
3ナンバーのプリウスは、「高級車」ではないものの、決して“普通車”の枠には収まらない存在になりつつあります。社長や幹部が公用車として乗る車ではないものの、価格・装備・デザイン面で一定の高級感を備えたスマートな選択肢として、多様な層から支持されているのが現状です。3ナンバーという形式はあくまでサイズの分類であり、それだけで高級車かどうかは判断できないということを覚えておきましょう。
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