近年、コンパクトで取り回しの良い三輪自動車が注目を集めています。特に排気量660cc以下の軽自動車規格に該当する三輪車は、小型配送や個人利用でも人気です。本記事では、そんな三輪自動車における積載制限、とりわけ「積載の高さ」に関する規定と注意点を解説します。
三輪自動車の積載制限とは?
三輪自動車といえども、道路交通法・道路運送車両法によって積載制限が定められています。これは安全運行を守るための規定であり、違反すれば罰則対象にもなり得ます。
主に「長さ」「幅」「高さ」の3方向についての制限があり、660cc以下の三輪車(軽自動車扱い)の場合は、一般の軽貨物車両と同じルールが適用されます。
積載できる高さの上限は?
660cc以下の三輪自動車において、積載物の高さ制限は、地上から2.5メートル以内と定められています。これは車両本体の高さではなく、地面から積載物の最上部までの高さを指します。
たとえば、車高が1.5メートルの三輪車であれば、積載物の高さはそこから1.0メートルまでOKという計算になります。ただし、あくまで最大値であり、積載方法によってはこれより低く制限される場合もあります。
その他の積載寸法にも注意
高さ以外にも、三輪自動車の積載には以下のような寸法制限があります。
- 長さ:車両の長さの10%以内
- 幅:車両の幅を超えてはならない
- 重量:最大積載量を超えてはならない
これらは車検証に記載されている寸法を元に計算する必要があります。
実際の事例:積載制限違反によるトラブル
過去には、小型宅配で三輪車を使っていた業者が、地上2.7メートルの荷物を運んでいて警察に止められたケースがありました。運転者は「車高を意識していたが、地面からの高さまでは考えていなかった」と証言しています。
このように、見た目や感覚だけでは判断しにくいため、事前の計測や定規でのチェックが重要です。
安全運転のために守るべきポイント
積載制限を守ることは、車両の安定性や制動距離、視界確保にも直結します。特に三輪自動車は四輪と比較してバランスが不安定になりやすいため、重量バランスと風圧の影響にも注意が必要です。
また、積載物の固定が不十分な場合、走行中に落下して事故につながるリスクもあります。ベルトやネットなどで確実に固定しましょう。
まとめ:三輪自動車でも積載ルールは厳守が基本
660cc以下の三輪自動車であっても、積載物の高さは地上2.5m以下という明確な制限があります。他にも長さや幅、重量に関するルールもあり、安全と法令遵守の両立が求められます。
- 積載物の高さは地上2.5m以下が原則
- 長さや幅も車両サイズに応じた制限あり
- 実際の使用前に、寸法の確認と固定を徹底
法律を守ることは、安全運転の第一歩です。三輪車でも安心・快適に荷物を運べるよう、正しい知識を身につけておきましょう。
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