車のエンジンオイルは、エンジン内部の潤滑や冷却などに欠かせない重要な役割を担っています。定期的にオイル交換を行っているにもかかわらず、オイルが空になってしまうことがあると聞くと驚かれる方も多いでしょう。この記事では、エンジンオイルが空になる可能性とその原因、予防策について詳しく解説します。
エンジンオイルが自然に減る仕組み
エンジンオイルは走行によって少しずつ消耗していきます。オイルの一部は高温による蒸発やエンジン内部の燃焼室への混入によって燃えてしまうため、長距離走行や高回転の多用によって減少しやすくなります。
たとえば、ターボエンジン車や高出力車はエンジン内部の温度が高くなりやすいため、オイル消費量が多くなる傾向にあります。
オイルが空になるのは故障のサイン?
定期的にオイル交換しているにもかかわらずオイルが「空」になるような状況は、異常とみなしてよいです。代表的な故障の可能性としては以下が挙げられます。
- オイル漏れ(オイルパンやガスケットの劣化)
- オイル上がり・下がり(ピストンリングやバルブシールの摩耗)
- クランクシャフトシールの破損
これらの異常がある場合、エンジン内部の損傷に繋がるリスクも高くなります。早急な点検と修理が必要です。
よくある実例:オイル漏れの見分け方
あるユーザーの事例では、「オイル交換から2,000kmしか走っていないのに、ゲージがMIN以下になっていた」というケースがありました。確認してみると、オイルパンのドレンボルト周辺からにじみが発生していたとのことです。
このように、駐車場の地面にオイルのシミがないか、エンジンルーム内にオイルの飛散がないかをこまめに確認することが大切です。
オイルチェックの頻度と方法
エンジンオイルの量は、月に1回程度はチェックする習慣を持ちましょう。点検方法は以下の通りです。
- エンジンが冷えている状態で車を水平な場所に止める
- オイルレベルゲージを抜いて拭き取り、再度差し込んで確認
- ゲージの「LOW〜FULL」範囲にあるかを確認
オイルが明らかに黒く濁っている、異臭がするなどの異常がある場合は、劣化の可能性があるため早めに交換しましょう。
オイル補充と整備工場での相談
オイルの量が不足していた場合、規定の粘度のオイルを少量ずつ補充しながら、レベルゲージで調整します。ただし、必要以上の補充は逆にエンジントラブルの原因になるため注意が必要です。
減りが早い、何度補充してもすぐ減るといった場合は、整備工場やディーラーに相談し、オイル漏れや消費の原因調査を依頼してください。
まとめ:オイルの「空」は放置厳禁!早期点検がカギ
エンジンオイルが空になるのは、定期交換しているからといって完全に防げるわけではありません。エンジンの状態や使用環境によっては、想定以上に減ることもあります。
走行中の異音やオイル警告灯が点灯した場合はすぐに停車し、オイル量の確認を行いましょう。定期的な点検と異変への早期対応が、愛車を長く快調に保つための最大のポイントです。
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