車のバッテリーには「S-100/130D26L」などの型番が記載されていますが、これらの記号や数字には明確な意味があります。知らずに交換してしまうと、性能や適合性の面でトラブルになる可能性も。本記事では、バッテリー型番の各項目が何を意味するのか、実例を交えてわかりやすく解説します。
バッテリー型番の構成と意味
一般的なバッテリーの型番「S-100/130D26L」は、次のような情報が含まれています。
- S:バッテリーの性能ランク記号(小型車向けのS、アイドリングストップ車向けのMなど)
- 100:JIS(日本産業規格)で定められた性能ランク数値(数字が大きいほど性能が高い)
- 130D26:バッテリーサイズと形状のコード
- L:端子の位置を示す記号(L=左+、R=右+)
つまり「S-100/130D26L」は、「小型車用で性能ランク100、130D26サイズ、プラス端子が左側」という意味になります。
「130D26」の詳細な意味を分解してみよう
「130D26」部分は、主にサイズと容量を表します。これもJIS規格に基づいています。
- 130:性能ランクの旧表記(あくまで目安、現行は100など)
- D:横幅の等級(A~Hまであり、Dは標準サイズ)
- 26:長さ(cm単位、ここでは26cm)
このコードを見れば、同じ「D26」サイズなら「80D26」「100D26」などへの変更も可能で、数字が大きければ性能が向上します。
「L」や「R」の違いに注意しよう
バッテリーのプラス端子が左側にあるか右側にあるかを示すのが「L」または「R」です。これは見落としがちですが、車種によって向きが異なるため、間違えると取り付けできないケースがあります。
例えば、「D26L」を「D26R」にすると、プラス端子とマイナス端子の位置が逆になるため、ケーブルが届かないなどの不具合が生じます。交換時は必ず同じ「L」か「R」を選びましょう。
性能ランクの数値の目安
JIS規格の性能ランクは、主に始動性能(CCA)と容量(Ah)を総合的に示す指標です。一般的に、数値が高いほどバッテリーの性能は良くなります。
たとえば、「80D26L」と「100D26L」では、同じサイズでも100の方が容量と始動性能が高く、電装品が多い車や寒冷地では安心です。ただし、充電制御車など一部の車では過剰性能が逆効果になることもあるので注意が必要です。
実際の選び方と注意点
バッテリー交換時には、次の点に注意しましょう。
- 同じサイズ(例:D26)であること
- 端子位置(LかR)が同じであること
- 性能ランクは同等かそれ以上を選ぶのが基本
オートバックスなどのカー用品店や、ディーラーの整備手帳でも型番を確認できます。
まとめ|型番を理解すれば失敗しないバッテリー選びができる
「S-100/130D26L」のような型番は、バッテリーの性能、サイズ、端子位置といった大事な情報が詰まっています。これを理解することで、自分の車に最適なバッテリーを正しく選ぶことができます。
間違いやすいポイントは「端子位置」と「サイズ」。購入前に車両に搭載されている現物や、整備手帳をしっかり確認してから選ぶのが失敗しないコツです。
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