スマートキーは非常に便利な反面、近年では「リレーアタック」という盗難手口により、防犯対策の必要性が高まっています。車との距離が7メートルあれば大丈夫なのか?という疑問について、本記事ではリレーアタックの仕組みやリスク、対策方法まで丁寧に解説します。
リレーアタックとは?仕組みと被害事例
リレーアタックとは、スマートキーから発せられる電波を特殊な装置で中継し、離れた場所にある車に「キーが近くにある」と誤認させてロック解除・エンジン始動を行う手口です。主に2人組で行われ、1人が家の近くでキーの電波を受信し、もう1人が車の前で受信機を構えて解錠します。
たとえば、2022年には東京都内でリレーアタックによる高級車の盗難事件が多発。電波が届かないと安心していた家の駐車場から盗難されるケースも報告されています。
7メートル離れていれば安全か?
一般的にスマートキーの通信距離は1〜2メートルですが、リレーアタックは中継装置を使って数十メートルまで電波を延ばすことが可能です。つまり、7メートル離れていても完全に安全とは言えません。
特に木造住宅やガラス窓の近くにスマートキーを置いている場合、電波が漏れやすくなるため、リレーアタックのリスクは依然として存在します。
効果的なリレーアタック対策とは?
一番手軽な対策は、リレーアタック防止ポーチの使用です。電波を遮断する素材で作られており、スマートキーを入れることで電波を外に漏らさないようにできます。
また、スマートキー自体に「節電モード」や「電波オフ機能」がある場合もあります。車種によってはキーの特定ボタンを長押しすることで電波発信を停止できるため、取扱説明書を確認してみましょう。
自宅の環境を活かした防犯も重要
スマートキーの置き場所にも注意が必要です。玄関や窓の近くではなく、できるだけ家の中央や電波が届きにくい金属製の棚などに保管するのが効果的です。
さらに、車のハンドルロックやタイヤロックといった物理的防犯グッズの併用も、防犯レベルを高める上で有効です。
被害に遭った場合の対応と保険
万が一、リレーアタックにより盗難された場合でも、自動車保険の「車両保険」でカバーされるケースがあります。ただし、契約内容によっては補償外になることもあるため、事前に保険会社へ確認しておくことが大切です。
また、スマートキーの電波遮断対策をしていたかどうかが保険金支払い時の判断材料になることもあるため、普段からの防犯意識が重要です。
まとめ
スマートキーと車の距離が7メートルある場合でも、リレーアタックのリスクはゼロではありません。手口は巧妙化しており、距離や建物の構造に関係なく盗難が発生しています。
防止ポーチの使用、キーの電波オフ設定、保管場所の見直しなど、今できる対策を講じることで、大切な愛車を守る確率は確実に上がります。
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