タクシー業界を目指す方にとって、2種免許の取得は大きなステップとなります。特にすでに大型免許を所持している方にとっては、「2種免許を取れば大型車も営業運転できるのか?」という点が重要なポイントになります。この記事では、普通2種・大型2種の違いや取得後の活用方法、タクシー業界で求められる免許区分について、わかりやすく解説します。
そもそも2種免許とは?
2種免許(第二種運転免許)は、旅客の運送を業務として行うための運転資格です。つまり、バスやタクシーなど、乗客を運ぶ職業ドライバーになるには2種免許が必要です。
2種免許には以下の3種類があります。
- 普通二種免許(定員10人以下の車両)
- 中型二種免許(定員11人以上29人以下)
- 大型二種免許(定員30人以上の大型車含む)
乗れる車両の範囲はそれぞれ異なり、「普通2種」では中型・大型車両の運転はできません。
普通2種免許と大型2種免許の違い
大きな違いは、運転できる車両の規模にあります。以下のように区分されています。
免許の種類 | 運転可能な車両 |
---|---|
普通二種 | 定員10人以下(例:タクシー、ワンボックス車) |
大型二種 | 定員11人超〜大型バス等(例:観光バス、路線バス) |
すでに大型一種免許(貨物用)を持っていても、普通2種免許を取得しただけでは、大型バスなどの営業運転はできません。旅客車両を運転するには、あくまで「大型二種免許」が必要になります。
どのような場合に普通2種免許で十分か?
都市部・地方問わず、一般的なタクシー会社で使用する車両は「普通車」であるため、タクシー運転手を目指すなら「普通二種」で基本的には問題ありません。
一方で、ジャンボタクシー(定員11人以上)や送迎バス、介護輸送などの事業に従事したい場合は、中型二種や大型二種が必要になる場面もあります。
実例:大型一種保有者がタクシー業界に転職した場合
【事例】Aさんはトラック運転経験15年の元ドライバー。大型一種免許を持っていたが、タクシー会社に入社後、普通二種を新たに取得。→その後、業務はすべて普通車タクシーに限定されており、大型車運転の資格は活用されていない。
一方で、観光バス会社へ転職したBさんは、入社後に大型二種を追加取得し、定員30人以上のバスを運転している。
大型2種を取るメリットはある?
将来的に路線バスやジャンボタクシー、観光送迎などにも業務の幅を広げたいと考える場合、大型二種免許は非常に有利です。
特に地方では、介護タクシーやスクールバスなど、多人数乗車の業務も需要が高まっており、大型2種は長期的なキャリア形成に有効です。
まとめ
・普通2種免許は定員10人以下の旅客車両に限定される
・大型一種免許があっても、普通2種を取得しても大型旅客車は運転できない
・タクシー運転手として働くには普通2種で十分
・大型2種を取得すれば、バス・ジャンボタクシーにも対応可能
自分の将来像に合わせて免許区分を選択し、計画的にステップアップすることで、旅客業界でのキャリアの選択肢が広がります。
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