車検が切れた車を放置していたところ、第三者に当てられてしまった。その結果、警察が現場に来た――そんなケースは意外に珍しくありません。車検切れでも、所有者である以上、一定の責任が生じることをご存じでしょうか?この記事では、なぜ警察が来たのか、そしてその後に注意すべきポイントについて詳しく解説します。
車検切れ車両でも所有者責任は残る
車検が切れた車は公道を走れませんが、所有している以上、その車が関わる事故やトラブルに対して一定の責任を負います。たとえ乗っていなくても、放置された車が事故の原因や被害対象となった場合、警察が現場確認に来るのは当然です。
例えば、自宅前に車検切れの車を放置していて、そこに他の車が接触事故を起こした場合、警察は所有者を確認し、事情聴取を行います。これは「事故に関する当事者」とみなされるためです。
事故発生時の警察対応の基本
交通事故が発生すると、被害の有無にかかわらず警察に届け出る義務があります。これは道路交通法で定められており、放置車両に対して他車が接触した場合も同様です。放置されていた車が原因の一端となっている可能性があるからです。
その際、警察は事故の発生状況、車両の登録状態、放置理由、所有者の連絡先などを確認します。このような事情聴取の結果、責任の所在や処理方法が決まります。
放置中でも廃車処理が重要な理由
放置車両が車検切れでも、正式に廃車手続きをしていなければ、所有者情報は運輸支局に残っています。そのため、事故や違法駐車、いたずらなどの問題が発生した際に、警察が「現所有者」として連絡をしてくるのです。
よって、使わない車、特に車検切れの車は放置せず、速やかに廃車・抹消登録を行うことがトラブル回避の鍵になります。
事例紹介:車検切れで放置→当て逃げ被害に
あるケースでは、私有地に放置されていた車検切れ車両が夜間に当て逃げされ、近所からの通報で警察が出動。持ち主に連絡が来て現場検証に立ち会うことになりました。
結果的に車は廃車予定だったため問題はなかったものの、「車検が切れてるのに、なんで警察に通報されるんだ?」と混乱したとのことです。これは警察が事故報告を受けた以上、関係車両すべてを調査する必要があるからです。
違法放置にならないために
公道や公道に準ずる場所(例えば月極駐車場)に車検切れ車両を放置していると、「道路運送車両法」違反に問われる可能性もあります。また、住民からの通報で警察が動くこともあります。
駐車位置が不明確な場所であれば、たとえ事故とは無関係でも「無断放置車両」とみなされることがあるため注意が必要です。
まとめ:車検切れ車両の放置はリスクが大きい
車検切れの車両でも「無関係」では済まされないのが現実です。事故が起きた場合、警察は所有者に事情を確認しに来るのが通常対応です。車検が切れていても、所有している間はトラブルに巻き込まれる可能性があるため、放置ではなく、早めの廃車手続きをおすすめします。
不要なトラブルを避けるためにも、放置せず計画的に車の管理を行いましょう。
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