Volkswagenの電気自動車「ID.4 Pro」は、快適性と航続距離のバランスに優れたモデルとして人気を集めています。とはいえ、EVでの長距離ドライブに不安を感じる人も多く、「東京から京都まで、途中で充電せずにたどり着けるのか?」という疑問はとても現実的な悩みです。本記事では、ID.4 Proの実航続距離や、高速道路での電費、充電環境について詳しく解説します。
ID.4 Proの航続距離スペックと実走行距離の違い
ID.4 Proの公称航続距離(WLTCモード)は約530kmとされています。ただし、これはあくまでテスト環境での数値であり、実際の走行では高速道路での電費効率や気温、エアコン使用などにより大きく変動します。
高速道路では実質的な航続距離が400〜420km程度に下がると想定するのが現実的です。特に時速100km以上での巡航が続くと、電費は1kWhあたり5〜6kmまで落ちる場合があります。
東京〜京都間の距離とルート事情
東京駅から京都駅までの距離は約460〜480km(ルートによる)です。東名高速〜新名神経由で最短距離を取っても、約470km前後とされ、高速道路走行中心のルートになります。
つまり、80%充電(約400km相当)では京都まで無充電で到着するのはかなり厳しいというのが実情です。
80%までしか充電できない理由とディーラー充電の事情
多くのディーラーで設置されている急速充電器(CHAdeMO)は、バッテリーの保護や充電効率の観点から、80%で自動的に出力を制限する仕様となっています。これはID.4に限らず、ほとんどのEVに共通の仕様です。
また、急速充電ではバッテリーの発熱や劣化を防ぐため、80%以上の充電は時間効率も悪く、非推奨となっています。
途中充電なしで走り切れる条件はあるか?
もし到着までの全行程を時速80km以下で走り、空調使用を極力控えるなどの“省電力運転”を徹底すれば、最大限に引き延ばして450km以上走る事例もあります。ただしこれは理想的な条件に限られ、渋滞や勾配、気温によっては大きく電費が悪化します。
途中で一度、20〜30分の急速充電を挟むだけで安心感が大きく違います。多くの高速SA・PAに設置されたEV急速充電器を活用すれば、ロスは最小限にできます。
京都のディーラーでの充電は無料?
Volkswagen正規ディーラーでは、車両購入者向けに無料充電を提供しているケースが多くあります。ただし、全ての店舗で自由に充電できるわけではなく、事前予約制・営業時間内のみ・他車種優先などの条件がある場合もあるため、出発前に必ず対象ディーラーに確認しておきましょう。
また、一部のディーラーでは有料充電になっていることもあるため、myVolkswagenアプリやネット検索を活用して情報収集をおすすめします。
まとめ:東京から京都までのEVドライブは“無充電”にこだわりすぎないことが鍵
ID.4 Proの航続性能は非常に優秀で、充電計画を立てれば東京から京都までのロングドライブも十分に可能です。ただし、80%充電から無充電で走破するのは現実的に厳しく、1回の充電休憩を前提に計画する方が現実的かつ安心です。
また、京都での充電を無料で済ませたい場合は、現地ディーラーの対応可否を事前確認しておくことがトラブル回避につながります。EVの強みを活かすには、事前の情報収集と柔軟な運転計画がカギになります。
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