L700S型ミラやミラジーノは軽量かつコンパクトでカスタムベースとして人気の高いモデルです。中でもリア車高の調整や乗り心地の改善は、多くのオーナーが直面するテーマです。この記事では、ライブラのマイルドダンパーを活かしつつ、リア車高をあと1~2cm下げて乗り心地も改善したいという要望に対して、現実的かつ低予算で取り組める方法を解説します。
まず確認すべき現状の足回り構成
現状、車高調はライブラのマイルドダンパーが装着されており、リアは全下げ状態・サラ(スプリングシート)1枚抜き・ショートバンプラバーに交換済みとのことです。この段階で物理的な下げ幅が限界に達している可能性があります。
ここで重要なのは、現在装着しているスプリングの自由長・バネレート・巻数を正確に把握することです。それにより「さらに下げられる余地があるか」「乗り心地を確保できるか」の判断がつきます。
手軽な改善策①:バネの自由長を短くする
同じバネレートのまま自由長を短くしたスプリングに交換することで、車高をさらに1〜2cm下げることが可能になります。ただし、遊びが出ないようプリロードの調整やバネ受けの当たり方に注意が必要です。
例えば、現在6K/200mmのスプリングが付いている場合、同じ6Kで180mmにすることで車高が自然に下がり、乗り心地の改善にもつながる可能性があります。
手軽な改善策②:バネレートを見直す
現在のバネレートが高すぎると、突き上げ感が強くなり、乗り心地が悪化します。少し柔らかめ(例:5K以下)のスプリングに交換することで、突き上げを緩和することが可能です。
ただし、柔らかくしすぎると底付きしやすくなるため、バンプラバーの再調整やプリロード設定を適切に行う必要があります。純正アクスルを使う場合でも、5K程度がストリートでの快適性と安定性のバランスが取れる目安です。
その他の選択肢:貫通ブラケットを使う方法
ライブラ製の車高調に対応していれば、貫通式のロアブラケットを装着することで、ショック下側の取り付け位置を変更でき、車高をより下げることが可能です。これはスプリング長を変えずに調整できるメリットがあります。
ただし、貫通ブラケットの導入には一部加工や別売パーツが必要になるケースもあるため、使用可能かどうかはメーカーに確認するのが確実です。
コストを抑えて快適性を高める工夫
バンプラバーの形状をさらに工夫し、多段構造やソフト素材のものに交換することで、底付き時のショックをやわらげられます。また、リアショックの減衰力を最弱〜中間に調整するだけでも、乗り心地の改善効果が得られるケースがあります。
もし中古パーツ市場に抵抗がなければ、同系シャシーの純正スプリングを流用するのも一つの手です(例:ミラジーノターボとNAのスプリングの違いなど)。
まとめ:理想の車高と乗り心地を両立させるには
今回のように、お金をかけず、今ある足回りをベースに調整したい場合は、「自由長の見直し」「バネレートの変更」「貫通ブラケットの活用」「バンプラバーの調整」など、細かなポイントの積み重ねが効果的です。
特にL700Sは軽量で反応が敏感なため、1cm程度の調整でも体感差は大きく、乗り心地も向上しやすいのが特徴です。無理なダウンは避け、バランスを意識したセットアップを目指しましょう。
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