ニスモがL型エンジンをDOHC化!時代を超えたツインカム化の衝撃とその意義

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ニスモが伝説のL型エンジン用にDOHCヘッドを現代に復活させるというニュースが、旧車ファンの間で大きな話題を呼んでいます。「なぜ今?」「すでにやり尽くされたのでは?」という声も聞かれる中、技術的にも文化的にもこの動きには深い意味があります。

L型エンジンの伝説的存在と復権の流れ

日産L型エンジンは、S30フェアレディZやスカイラインに搭載された名機として、日本車の黄金時代を築きました。直列6気筒SOHCエンジンとしてシンプルながらもチューニング耐性が高く、多くのチューナーが手を加えてきた経緯があります。

2020年代に入っても、L型の人気は衰えず、オーバーホールやチューニングを専門に扱うショップも健在です。そうした背景の中で、ニスモが正規にDOHC化を打ち出すことは、「クラシックパフォーマンスを現代の技術で昇華させる」という新しい流れを象徴しています。

DOHC化キットの特徴と斬新さ

今回のニスモ製キットでは、L型用の新設計DOHCシリンダーヘッドが採用され、現代の加工精度で製造されています。燃焼効率や吸排気性能の向上により、より高回転・高出力を狙える仕様となっています。

単なる懐古主義ではなく、「旧車の進化系」として、クラシックな見た目と最新のパフォーマンスを両立するスタイルが提案されている点が斬新です。

過去にも存在した幻のツインカムL型「OS技研TC24-B1」との違い

実はL型エンジンのDOHC化は今回が初ではなく、1970年代にOS技研が発売した「TC24-B1」という超希少なDOHCヘッドが存在していました。しかし、価格の高さや取り扱いの難しさから一部のマニアに限られていました。

今回のニスモのキットは、公道走行可能な車検対応や部品供給体制の整備など、より実用性と入手性に配慮されており、当時の夢をより多くの人が手に取れるものに進化させています。

ニスモの狙いは?L型復活に込められたブランド戦略

ニスモがL型エンジンに再び光を当てた背景には、ブランド価値の再定義と市場の掘り起こしという明確な戦略があります。旧車ファンだけでなく、若い世代にもL型の魅力を伝え、「ヘリテージと最先端の融合」というブランド哲学を訴求しています。

さらに、Zの復活やヘリテージパーツ事業と連動し、「日産のスポーツアイデンティティの再構築」が進められていると考えられます。

実例紹介:DOHC化L型搭載車の注目ビルド

すでに一部のショップでは、ニスモDOHCキットを使ったL28エンジン搭載S30Zのビルドが公開されています。ECU制御で可変点火時期を実現したり、フルレストアと組み合わせて「見た目クラシック・中身最新」な仕様が注目されています。

イベント会場でも「アイドリング音が現代的」「走りが全然違う」など、高評価が目立ちます。これによりL型のイメージも新たなステージに進んでいるのです。

まとめ:DOHC化はL型エンジンの「完成形」かもしれない

L型エンジンは、そのシンプルさとタフさで多くのユーザーを魅了してきました。今回のDOHC化は、その終着点というよりは、「もう一段上のステージへの進化」として受け入れるべきかもしれません。

技術、情熱、ブランドの象徴が詰まったこのキット。旧車文化の未来を考えるうえで、重要な転換点となるのは間違いないでしょう。

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