日常的に短距離の高速道路を走る人にとって、新車を選ぶ際のポイントは「燃費」と「維持費」です。今回は、スズキの人気軽自動車「アルト」を例に、ガソリン車とハイブリッド車のどちらがコスパに優れているのか、詳しく解説します。
ガソリン車とハイブリッド車の基本的な違い
まずは両者の基本的な特徴を押さえましょう。ガソリン車は構造がシンプルで価格が安く、整備や修理費用も抑えられます。一方、ハイブリッド車は電気モーターを併用して燃費性能が高いですが、初期費用と修理費が高めです。
アルトの場合、ガソリン車はエンジンのみで走行するのに対し、ハイブリッドモデルはモーターアシスト付きで燃費がさらに向上しています。
燃費比較:高速道路での実力は?
メーカー公表値(WLTCモード)で比較すると以下の通りです。
- アルト・ガソリン車:25.2km/L
- アルト・ハイブリッド車:27.7km/L
実際の高速道路走行では、アクセルの踏み加減や車速の安定性により、両者の燃費差はそれほど大きくは出ない傾向にあります。短距離の高速利用であれば、2km/L程度の差に収まるケースが多いです。
年間ガソリン代の比較シミュレーション
仮に1日30km、高速で月20日走ると仮定した年間走行距離:約7,200km。
レギュラーガソリン170円/Lで計算すると。
- ガソリン車:7,200km ÷ 25.2km/L × 170円 ≒ 48,571円
- ハイブリッド車:7,200km ÷ 27.7km/L × 170円 ≒ 44,210円
その差は年間で約4,300円。燃費差による恩恵は限定的です。
車両価格・維持費の比較
アルトの車両本体価格(2024年モデル)。
- ガソリン車:99万円〜
- ハイブリッド車:112万円〜
初期費用で約13万円の差があります。また、バッテリーやモーターなどハイブリッド特有の部品交換費用は将来的な負担となります。
一方、ガソリン車は車検や修理費も安く済む傾向があります。10年以上乗らない場合は、ガソリン車の方が結果的に出費は少なくなることが多いです。
どちらが向いている?使用シーンで考える
短距離の高速道路利用がメインで、1日の走行距離が少なめの場合は、燃費の差が活かしづらいため、ガソリン車がおすすめです。
逆に、渋滞やストップ&ゴーが多い市街地や、年間1万km以上の走行が見込まれる場合は、ハイブリッド車の燃費メリットが活きてきます。
まとめ:ガソリン車の方がバランス良くおすすめ
今回の条件「短い距離の高速道路メイン」「新車のアルト」という前提では、ガソリン車の方が初期費用・維持費ともにお得な選択です。
ただし、今後走行距離が増える可能性や、環境意識の高さを重視する場合は、ハイブリッド車も選択肢に入れて良いでしょう。購入時はディーラーで実燃費や補助金、下取りなども含めてトータルで検討することが大切です。
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