エブリイバン(DA17V)は信頼性の高い軽バンとして多くのユーザーに支持されていますが、新車でも特有の異音や異常を感じることがあります。特に「始動時の水の流れる音」や「送風時にすぐ熱風が出る」といった症状は、ドライバーに不安を与えます。この記事ではその原因や対策についてわかりやすく解説します。
始動時に水が流れるような音がする理由
始動直後に「ゴボゴボ」と水が流れるような音が聞こえる現象は、主にエアコンの冷却水(クーラント)やヒーターコア内の冷却水が循環する際に発生する音です。
特に長時間駐車後や冷えた状態で始動すると、冷却水の流れやウォーターポンプの始動とともに空気が一時的に混ざり、水音のような現象が起きることがあります。
水音が出る主な原因と確認ポイント
- 冷却水(LLC)のエア噛み:冷却ラインに空気が混入すると、水流が不安定になり異音の原因になります。
- リザーバータンクの水量不足:水量が規定値より減っていると、冷却系統に空気が入りやすくなります。
- ウォーターポンプ作動音:正常な作動音でも水が流れるように聞こえることがあります。
特に新車であっても工場出荷時にエア抜きが完全でない場合、このような現象が発生することもあるため、点検してもらう価値はあります。
送風時にすぐ熱風が出る原因と仕組み
エアコンOFFの状態でも熱風がすぐに出るのは、エンジンの熱がヒーターコアに蓄積されており、送風ファンが回った瞬間にその熱が車内に吹き出すためです。
気温が高い時期はエンジンルーム全体が高温になっており、特に停車後の再始動時などはヒーターコアが非常に熱くなっているため、熱風がすぐに出るのは正常な現象といえます。
水音と熱風に関連性はあるのか?
両者は冷却水系統を通じて間接的に関係しています。ヒーターは冷却水の熱を利用しており、その循環が不安定な場合、水音が発生しやすく、ヒーターの効きにも影響する可能性があります。
ただし、送風時に熱風が出るのはあくまでエンジンの熱の蓄積が主な原因であり、水音と直接的な因果関係があるとは限りません。
新車でも点検すべきチェック項目
- 冷却水のリザーバータンクの水量確認
- エンジン始動直後の音や症状の記録
- ヒーターの効き具合、異臭の有無
- ディーラーでの初回点検時に異音報告
特に3000km程度の走行距離であれば初期不具合の可能性もあるため、気になった時点で販売店やディーラーに相談してみましょう。
まとめ:異常か正常かの判断基準と今後の対策
エブリイバンの始動時に聞こえる水音や送風時の熱風は、ほとんどの場合が仕様の範囲内の現象です。ただし冷却水のエア噛みなどが原因であれば、放置せずに早めの点検をおすすめします。
気になる異音が継続する場合は必ず記録を取り、定期点検や1年点検時に伝えることが重要です。トラブルを未然に防ぎ、快適に乗り続けるための第一歩です。
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