スズキVX800の燃料コック(フェールコック)は現在、純正品が廃盤となっており、交換や補修を考えるライダーにとって悩ましい問題となっています。この記事では、形状を問わず代用可能な互換フェールコックを探している方に向けて、実際に使用可能な代替部品と加工・取り付けの注意点を解説します。
スズキVX800の純正フェールコックについて
VX800(VR51A)は日本国内では販売期間が短く、パーツの流通も限られています。純正フェールコック(品番:44300-45C10など)は既にメーカー在庫終了となっており、部品供給が難しい状態です。
このため、他車種からの流用や社外品の汎用品を活用することで対応する必要があります。
互換が確認されている他車種のフェールコック
一部の車種では、タンクネジピッチや取り付け穴の位置がVX800と同様のため、ある程度の加工で互換使用が可能です。
車種名 | 品番 | 備考 |
---|---|---|
GSX750E(’80s) | 44300-45300 | 同一ピッチ/ON-RES-PET構造 |
バンディット400 | 44300-33D00 | 形状は異なるが流用実績あり |
ヤマハSR400(汎用流用) | 非純正(M16×1.5) | 要変換アダプターで対応可能 |
※年式・型式によりフランジの向きやホース取り出し口位置が異なるため、取り付け角度の工夫が必要な場合があります。
社外汎用フェールコックの活用と選び方
最近はAmazonやバイクパーツショップなどで、M16×1.5やM18×1.0規格のフェールコックが多数販売されています。スズキ系タンクのネジピッチが合えば、社外品でも実用性に問題はほとんどありません。
■選定ポイント
- ネジピッチと穴間距離が純正に近い
- ON/RES(リザーブ)切替があるタイプ
- バキューム式 or 手動式のどちらかを確認
取り付け時の注意点と加工ポイント
・取り付け面に段差がある場合、パッキンの追加やフランジ調整が必要です。
・ホース径が異なる場合は、ゴムホース変換ジョイントで対応可能。
・ねじ込み式タイプはオーバートルクに注意。ねじ山破損を防ぐため、ネジロック剤ではなく液体ガスケットを使用するのが理想です。
■実例:GSX750E用をVX800へ流用し、ホース位置がずれるためステンレスステーを併用して取り付けたケースもあります。
中古純正の入手方法とリスク
ヤフオクやメルカリなどのフリマサイトでは、稀に純正VX800用のフェールコックが出品されていることもあります。
ただし、ゴムパッキンの劣化・コック内部の固着・燃料漏れなどのリスクが高いため、OH前提またはリビルド済みを選ぶのが安全です。
まとめ:純正廃盤でもあきらめない!VX800のフェールコック代替戦略
- GSX750Eやバンディット400用などで互換性が見込める
- ネジピッチ・取付け穴・ホース方向の確認が重要
- 汎用品でも信頼性の高い製品を選べば実用可
- 中古純正はOHや漏れ点検が前提
- 加工に不安がある場合はバイクショップへの相談が確実
スズキVX800をこれからも快適に乗り続けるためには、純正廃盤パーツの代替手段をうまく活用することが不可欠です。パーツ探しに困った際は、本記事をヒントに適合パーツを見つけて、再び愛車を復活させましょう。
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