アメリカでは車社会が深く根付いており、日常的なメンテナンスも重要視されています。その中でも「エンジンオイル交換」は最も基本的な作業の一つ。日本ではディーラーやカー用品店に依頼する人が多いですが、アメリカでは自分で交換する人も少なくありません。本記事ではアメリカ人のDIYオイル交換事情について詳しく解説します。
アメリカには「DIY文化」が根強く存在
アメリカでは、住まいや車のメンテナンスを自分で行う文化が広く浸透しています。DIY(Do It Yourself)精神が根付いており、ホームセンターや自動車パーツ専門店も充実しています。
オイル交換に必要な工具や廃油処理用品も簡単に手に入るため、自宅のガレージでオイル交換をする人は珍しくありません。
どんな人がオイル交換を自分でやっている?
以下のような層がオイル交換をDIYで行っています。
- 自動車整備が趣味の人:クラシックカーやトラックのオーナーなど
- 学生・若年層:コストを抑えたい人や車いじりが好きな人
- 農業や工事現場関係者:道具や作業スペースが身近にある人
例えば、アメリカ中西部ではピックアップトラックのオーナーがオイル交換を自宅で行うのはごく一般的です。
DIYと業者依頼の割合はどうなのか?
一方で、誰もが自分でオイル交換しているわけではありません。アメリカには「Jiffy Lube」や「Valvoline」など、オイル交換専門のチェーン店が広く展開されています。
これらの店では予約不要で10〜20分で交換可能なため、利便性重視の人や女性・高齢者などは業者に任せる傾向が強いです。
2020年時点の統計では、約30〜40%が自分で交換しているとされ、地域差もあります。
必要な道具と費用感は?
自分でオイル交換するために必要な基本アイテムは以下の通りです。
- エンジンオイル(通常5クォート=約4.7L)
- オイルフィルター
- オイルパン(廃油受け)
- ラチェットレンチやオイルフィルターレンチ
- ジャッキ&ジャッキスタンド
これらはWalmartやAutoZone、NAPAなどの店舗で安価に手に入り、合計で約30〜50ドル程度に収まるケースが多いです。
廃油処理や環境面の配慮も重要
アメリカではDIYで交換した廃油を回収してくれる施設が多く、AutoZoneやO’Reilly Auto Partsなどが無料で引き取ってくれます。
廃油を庭に流すなどの違法行為は厳罰対象です。DIYが可能だからこそ、環境保護意識も強く求められる点が特徴的です。
まとめ
アメリカでは今でも一定数の人が自分で乗用車のオイル交換を行っており、特にガレージ付き住宅が多い地域や車への愛着が強い層では一般的です。
ただし、利便性や安全性を優先して業者に任せる人も多く、「自分でやるのが当たり前」ではないのが現代的な実情です。
DIYの選択肢が開かれていることこそ、アメリカらしい車社会の一面といえるでしょう。
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