エンジンオイルに賞味期限はある?古いオイルを使うリスクと正しい保管・使用法

車検、メンテナンス

ガレージや倉庫に眠る古いエンジンオイル。「もったいないから使いたい」という気持ちはわかりますが、果たしてそのエンジンオイル、まだ使っても大丈夫なのでしょうか?今回はエンジンオイルの“賞味期限”について詳しく解説します。

エンジンオイルに「賞味期限」はあるのか?

エンジンオイルには食品のような明確な「賞味期限」は表示されていませんが、一般的に未開封であれば製造から3〜5年が品質の目安とされています。

特に化学合成油(全合成油)は安定性が高いため長持ちしますが、鉱物油や部分合成油は酸化や分離が起こりやすく、時間とともに性能が低下します。

10年前のエンジンオイルは使えるのか?

保管状態によっては10年前のオイルでも使える可能性はゼロではありませんが、以下の理由で基本的にはおすすめできません

  • 添加剤の分離・沈殿が起こりやすく、本来の潤滑性能や清浄作用が失われている可能性があります。
  • 缶やボトル内に空気が入り、酸化が進んでしまっている可能性がある。
  • 粘度や色、匂いが変化している場合、エンジンに悪影響を与えるリスクがあります。

もし使用する場合は、見た目や匂いに異常がないか確認したうえで、古い車や一時的なテスト用など、非重要な用途での利用にとどめましょう。

保管状態によって変わるオイルの寿命

エンジンオイルは「高温多湿」「直射日光」「開封後放置」に弱いため、次のような条件で保管されていた場合は品質が悪化している可能性があります。

  • 夏の車庫に置きっぱなし
  • フタが緩く開封後に密閉されていない
  • 寒暖差の激しい場所に長期間保存

逆に密閉された状態で、直射日光の当たらない冷暗所に保管されていた場合は、劣化を抑えられている可能性があります。

古いオイルの見分け方とチェックポイント

以下のような項目を確認することで、古いエンジンオイルの状態を判断することが可能です。

  • 色が黒く濁っている、または沈殿物がある
  • オイル特有のにおいが変化している、酸化臭がある
  • 撹拌しても分離が戻らない

上記に一つでも当てはまる場合は、安全のため廃棄をおすすめします。

処分方法と再利用の注意点

使えないオイルはそのまま排水に流すことは厳禁です。自動車用品店やガソリンスタンドで引き取りサービスを行っている場合があるため、そちらを活用しましょう。

また、DIYでチェーンオイルなどに再利用する方もいますが、リスクを伴うため知識がある方のみ慎重に行いましょう。

まとめ:エンジンオイルは適切な期限で使うのが安全

エンジンオイルは未開封であっても3〜5年以内の使用が推奨されます。10年前のオイルは、使用前に状態をよく確認し、原則としてエンジンへの使用は避けるべきです。

愛車の健康を守るためにも、信頼できる新品オイルを定期的に交換するのがベストな選択です。

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