街中で見かける屋根付きの原付、特にジャイロキャノピーなどのバイクに乗っている人を見ると、時々ヘルメットをかぶっていないケースも見受けられます。しかし、実際のところ「キャノピーがあればノーヘルでもOK」なのでしょうか?この記事では、キャノピー付き原付のヘルメット着用義務について、法律や安全性の観点から詳しく解説します。
そもそも「キャノピー」とは何か?
「キャノピー」とは、バイクやスクーターに装着された風防や屋根のことを指します。特にホンダの「ジャイロキャノピー」は有名で、宅配業務などにも多く使われています。
この屋根付きのデザインにより、雨風をある程度しのげるという利点があり、ヘルメットを省略したくなる気持ちもわからなくはありませんが、それと法的義務は別問題です。
道路交通法ではヘルメットは必須
道路交通法第71条の3によると、原付を含む二輪車の運転者にはヘルメットの着用が義務づけられています。これはキャノピー付きのバイクであっても例外ではありません。
つまり、「キャノピー付き=ノーヘルOK」というのは誤解です。実際、警察官に見つかれば違反として取り締まりの対象になります。
例外がある車両とは?
ただし、道路運送車両法で「側車付き二輪車」や「三輪車」として分類され、かつ一定条件を満たす車両には、ヘルメット着用義務が緩和されるケースもあります。
例えば、三輪の「ジャイロキャノピー」であっても、車両が構造上安定していると判断されれば、ヘルメットなしでもOKとされる場合もありますが、これは都道府県ごとに運用が異なるため、必ずしも全国で適用されるわけではありません。
ヘルメット非着用のリスク
たとえ法律上の条件をクリアしていたとしても、ノーヘルには明確なリスクがあります。特に都市部では車との接触事故が多発しており、頭部の保護は命に関わる問題です。
ヘルメットを着用することで、重大な後遺症や死亡事故を未然に防げるケースも多く、安全性を考えればやはり着用は推奨されます。
実際の取り締まり事例と注意点
一部のライダーが「キャノピー付きなら大丈夫」と誤認してノーヘルで運転し、実際に警察に止められた事例もあります。特に学科試験で教わった内容を軽視していると、こうしたトラブルになりがちです。
また、任意保険や自賠責保険の観点でも、ヘルメット未着用で事故に遭うと補償が減額される可能性もあるため、リスクは大きいです。
まとめ:キャノピーがあっても原則ヘルメットは必須
結論としては、キャノピー付き原付でも基本的にヘルメットは必須です。例外的に装着義務が緩和される車両もありますが、地域差があるため注意が必要です。
法律を守ることはもちろん、自分の身を守るためにも、キャノピーの有無に関わらずヘルメットを着用するようにしましょう。
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