車内に放置して危険なのはどっち？モバイルバッテリーvsライターの発火リスクを徹底比較

炎天下の車内に放置されたモバイルバッテリーや使い捨てライター。TV番組などで“爆発デモ”を見た方も多いと思いますが、実際どちらの方が危険なのか？本記事では、それぞれの構造や発火原因、想定される事故例からリスクを冷静に比較していきます。

車内放置が危険な理由：真夏の車内温度は60℃以上

真夏の晴天下では、ダッシュボード上の温度が60℃〜80℃に達することがあります。これは一般的な電子機器や可燃物の保管限界をはるかに超えています。

密閉空間に放置された可燃物やリチウム電池は、熱暴走や気化膨張による破裂・発火のリスクが現実的になります。

モバイルバッテリーの爆発リスクとは？

モバイルバッテリーは多くがリチウムイオンまたはリチウムポリマー電池を内蔵しており、過充電・過熱・物理的損傷で「熱暴走」を起こす可能性があります。

熱暴走とは：ある温度を超えると発熱が止まらなくなり、最終的に発火・爆発に至る現象。ダッシュボード上で充電しながら放置すれば、この条件が揃いやすくなります。

使い捨てライターは爆発しやすい？

ライターには液化ガス（ブタン等）が充填されており、50℃を超えると気化圧が急上昇し、安全弁が開かない場合は破裂に至ります。

JIS規格の安全基準により一定の安全設計はされていますが、古くなったライターや、ノーブランド品、割れていたりヒビがあるものは特に危険です。

実際の事故例と発火の傾向

・モバイルバッテリー発火：国内で年間数十件報告され、製品評価技術基盤機構（NITE）が注意喚起。100均やノーブランド製品が多い。
・ライター爆発：気温40℃超えで破裂しフロントガラスが割れた事例も。グローブボックスでも気温上昇には注意が必要です。

危険度比較：どちらがより危ない？

結論としては、【充電中】のモバイルバッテリーが最も危険。次いで高温下の劣化ライターも破裂リスクがあるため、いずれも放置は避けるべきです。

安全対策：車内に置かない・置くならどうする？

• モバイルバッテリーは車内放置NG。特に充電中は絶対避ける。
• ライターも直射日光を避けたグローブBOXであっても高温日はNG。
• 日除けシートを使う、断熱サンシェードで温度上昇を防ぐ。
• どうしても車内保管する場合は、耐熱ケースに入れるなど工夫を。

まとめ

• モバイルバッテリーは熱暴走により火災を起こすリスクが高く、特に充電中は要注意。
• 使い捨てライターも50℃を超えると破裂するリスクあり。
• 危険度で言えば「充電中モバイルバッテリー＞劣化ライター＞通常ライター」。
• どちらも車内放置せず、特に夏場は短時間でも外に持ち出すのがベスト。

命と車を守るために、ちょっとした意識と行動が大きな安全につながります。