2ストロークスクーターは軽快な加速が魅力ですが、「再加速が鈍い」「モッサリして伸びない」といった症状に悩むライダーも少なくありません。特にヤマハ・ジョグ系では、駆動系セッティングが性能に大きく影響します。この記事では、よくある再加速不良の原因や、センタースプリング強化の有効性について詳しく解説します。
再加速が悪い原因は?まず疑うべきポイント
再加速時に回転が上がらず、加速がモタつく場合、以下のような要因が考えられます。
- センタースプリングのテンション不足
- ウェイトローラーの軽すぎ
- ベルトの滑り(強化ベルトでも摩耗している場合)
- クラッチスプリングが柔らかすぎて、早く繋がりすぎている
0発進は良好でも再加速で回転が付いてこないのは、「変速の谷」や「プーリーの戻りの遅さ」が原因の可能性が高いです。
センタースプリングを強化するとどう変わる?
センタースプリングは変速の戻り(ハイ→ロー)に関わる重要なパーツです。ノーマルだとトルクカムの戻りが遅く、再加速時にエンジン回転が追いつかない現象が起きます。強化スプリングを入れることで変速が素早く戻り、回転とスピードがリンクしやすくなります。
例えば「デイトナ30%アップ」や「キタコ強化センター」などは、再加速のダルさを大幅に改善してくれることが多いです。ただし、強化しすぎると逆にエンジン回転ばかり上がってしまい、速度が伸びないケースもあるため注意が必要です。
現在の仕様とのバランスも見直そう
現在の駆動系が「横綱細ボスプーリー+WR5g×6+キタコドライブフェイス+強化ベルト」という仕様であるなら、センタースプリングがノーマルなのはややバランスが悪い可能性があります。
特にウェイトローラーが5g×6と軽めの設定になっているため、回転が高回転寄りになりやすく、スプリングが戻せないと再加速で失速します。強化センタースプリングに交換するだけで、回転の立ち上がりが改善される可能性は高いです。
あわせて見直すと効果的なポイント
- クラッチスプリング:早すぎるクラッチミートを遅らせることでトルクバンドを活かせる
- プーリーボスシム:調整によって変速タイミングを微調整できる
- ウェイトローラー:5g×6が回転重視すぎるなら6g×3+5g×3のミックスなども試す
また、プーリーやドライブフェイスが社外品の場合、変速幅や角度によっては純正ベースのセッティングが合わないこともあるので、一つずつ試してみるのがベストです。
実際のカスタム例:強化スプリングで再加速改善
ユーザーAさんの例:
同様の2ストジョグに乗り、WR5.5g+ノーマルセンターで再加速に不満。デイトナ30%センターに交換したところ、30km/hからの加速が大幅に改善。「坂道再加速もスムーズになった」とのレビュー。
ユーザーBさんはWRが軽すぎて高回転域で頭打ちになる現象に悩まされ、WRを5.5g→6gへ変更+キタコ強化センター投入で、バランス良く仕上がったとのこと。
まとめ:再加速不良はセンタースプリングの見直しが有効
2ストジョグでの再加速が悪い場合、センタースプリングの強化が非常に効果的な対策となります。現在の軽量WRとのバランスを取ることで、再加速時のもたつきが解消され、スムーズな走行が可能になります。
ただし、他の駆動系パーツとの組み合わせにも注意し、ひとつずつ調整を行うことで、理想のセッティングに近づけていきましょう。
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