NS-1のカスタムの中でも、フロントタンク化とオイルタンクのリア移設は、見た目と実用性の両方を大きく変える改造のひとつです。ただし、フレーム剛性や安全性を考慮した上でのパーツ選びと取り付け方法が重要となります。本記事では、実際の事例をもとに、NS-1のフロントタンク化とオイルタンクのリア化に適した構成と注意点を解説します。
NS-1におすすめのフロントタンク移植候補
NS-1のフロントタンク化で人気なのが、ゴリラやモンキー用のタンクです。特にゴリラ用のタンクは容量も多く、見た目のバランスも良いため選ばれることが多いです。さらに、「Gアク」ことグランドアクシスのタンクも比較的流用実績があります。
これらのタンクを使うには、ステーの製作や位置出しが必要になります。タンクマウントはフレームに溶接せず、ボルトオンで固定する方法がベストです。フレームの加工を避けることで、剛性を損なわずに取り付けが可能となります。
フロントタンク化における注意点
見た目だけでなく、安全性や操作性にも注意が必要です。例えば。
- ステアリング操作時の干渉(タンクがハンドルに近すぎないように)
- 重心バランスの変化(前方荷重が増えることでハンドリングが変わる)
- フューエルホースの長さと経路(途中で折れたりしないように工夫)
また、レギュレーションや整備基準に抵触しないよう、車検対応の範囲で施工する必要があります。
オイルタンクのリア化とおすすめパーツ
NS-1のオイルタンクをリア側に移設する際には、ジャイロキャノピーの純正オイルタンクが選ばれるケースが多いです。その理由は、容量が多く、形状的にもリアフレームに収まりやすいためです。
しかし、他にも選択肢はあります。
- リトルカブ用:細長く、シート下に設置しやすい
- 社外アルミ製汎用オイルタンク:容量が選べて加工しやすい
- NSR50用:純正流用の定番で、部品供給も安定
特にNSR系のオイルタンクは流用情報も多く、タンクセンサーやホース接続もスムーズにいくことが多いため初心者にも扱いやすいです。
取り付けに必要な加工や配管のポイント
フロントタンク・オイルタンクどちらにも共通する注意点は、ホース取り回しとタンク固定です。たとえばオイルタンクの場合、ポンプまでのホース長が伸びるため、エア噛みを防ぐためにエア抜きバルブを併用したり、タンクの高さを調整する必要があります。
また、取り付けはゴムブッシュで振動対策をしたうえで、タンク底部がしっかり固定されるようにしてください。走行中に緩むとガソリン・オイル漏れの危険があるため、振動対策と定期点検が必須です。
カスタム事例:NS-1フロントタンク&オイルリア化の成功例
実際にNS-1をフロントタンク化し、オイルタンクをリア化したユーザーの一例では、以下のような構成が取られていました。
- フロントタンク:ゴリラ純正タンクをアルミステーでボルトオン固定
- オイルタンク:NSR50用をシート下リアフレームに吊り下げ設置
- 燃料ホース:メッシュタイプに変更し、断熱スリーブ処理
- オイルライン:ホース延長&透明スリーブでオイル残量も可視化
このように、既存パーツを活用しつつ加工を最小限に抑える方法が成功のコツとなっています。
まとめ:カスタムは「安全と実用性のバランス」が大事
NS-1のフロントタンク化やオイルタンクのリア移設は、外観の変化だけでなく機能面にも影響するカスタムです。見た目重視になりすぎず、安全性・耐久性・メンテナンス性を踏まえたパーツ選びと取り付けが肝心です。
今回紹介したゴリラやNSR系のパーツは情報も豊富で比較的トライしやすいので、初めてのフレーム系カスタムにもおすすめです。ぜひ自分なりのスタイルで、安全に楽しんでください。
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