ストラットタワーバーは車体剛性の向上に効果的なパーツですが、事故などの強い衝撃を受けた場合、その構造にどのような影響が出るのか気になる方も多いでしょう。この記事では、特に側面からの衝突を受けた際に、ストラットタワーバーへどのような負荷がかかるのかについて詳しく解説します。
ストラットタワーバーの基本構造と役割
ストラットタワーバーは、左右のストラットタワー(サスペンションの上部マウント部)を繋ぎ、車体のねじれ剛性を向上させる目的で取り付けられます。コーナリング時のボディのたわみを抑え、ハンドリング性能の安定に寄与します。
多くはアルミ製やスチール製で構成され、エンジンルーム内に取り付けられることが一般的です。
側面からの衝突でストラットタワーバーに影響は出るか?
側面衝突の衝撃は基本的に車体側面やAピラー、ドア周辺に集中しますが、衝撃が強い場合にはフロントのサスペンション取り付け部まで歪みが及ぶ可能性があります。つまり、衝突の程度によってはストラットタワーバーにも影響が及ぶ可能性があるのです。
特に、取り付け部のストラットタワー自体が歪んだ場合、ストラットタワーバーにも力が伝わり、曲がったり捻じれが生じるリスクがあります。
歪みのチェック方法と注意点
事故後、ストラットタワーバーの歪みが目視できるレベルであれば明らかに損傷があります。たとえ見た目に異常がなくても、取り付けボルト位置が合わない・タワーバーが浮いているといった兆候がある場合は要注意です。
また、事故後にアライメントが大きくズレるようであれば、サスペンションやストラットタワーに歪みがある可能性が高く、タワーバーの精度にも影響します。
事故後のストラットタワーバーの点検と対応
側面衝突後は、以下の手順でタワーバーの点検・対応を行いましょう。
- ① バー自体に目視できる変形がないか確認
- ② 取り付けボルトがしっかり締まるか確認
- ③ サスペンション取付部(ストラットタワー)に曲がりがないかチェック
- ④ 必要に応じてアライメント測定
- ⑤ 歪みがある場合は新品への交換を検討
また、事故保険の適用範囲にストラットタワーバーが含まれていることもあるため、保険会社への確認も忘れずに行いましょう。
実例:側面衝突後にバーが歪んだケース
あるユーザーは、右側面からの低速衝突を受けた後、エンジンルームの点検時にストラットタワーバーの中央が僅かに湾曲していることに気づきました。アライメントも大きく狂っていたため、結果的にストラットタワー自体が変形しており、バーも交換となったそうです。
一方で、別のケースでは軽度の側面接触でストラット部には全く影響がなく、タワーバーも無傷だったという事例もあります。
まとめ:側面衝突後はストラットタワー周辺の点検を忘れずに
ストラットタワーバーは、車体剛性に重要な役割を持つパーツです。側面衝突の程度によってはバー自体やその取り付け部に歪みが生じる可能性もあるため、事故後はしっかりと点検を行いましょう。
万が一の変形はハンドリング性能の低下につながるため、走行前の安全確認を怠らないことが重要です。
コメント