CB400Nは旧車の中でも人気が高く、個体差や整備状況により挙動が異なることも多いバイクです。特に中回転域(3000〜4000rpm)での排気音のばばばとしたばらつきは、多くのオーナーが一度は悩む症状のひとつです。この記事では、このような症状の原因と改善のヒントを実例を交えて解説していきます。
CB400Nで起こる中回転域の排気音異常とは
3000〜4000rpmで排気音が「ばばばば」とリズムを崩したようになる症状は、燃焼不良や点火ミスが主な原因として挙げられます。これにより、シリンダーの一部で完全燃焼が行われず、ばらついた排気音が生じる可能性があります。
この現象がその後の高回転域では消えるということは、特定の回転域でのみ影響が出ているということ。これはキャブのセッティングや点火時期に関連している可能性があります。
キャブレターの不調が原因の可能性
CB400Nのような旧車では、キャブレターのスロージェットやニードルバルブの摩耗・汚れが影響することがあります。スロー系は主に3000rpm前後までの燃料供給を担うため、この回転域での不調はキャブのスロー系通路に異常がある可能性があります。
特にメガホンマフラーなど社外マフラー装着車では、ノーマルキャブ設定が合わず空燃比が薄くなっている場合もあります。単にメインジェットを濃くしても、スロー系が改善されないと症状は残ることがあります。
点火系も要チェックポイント
プラグを交換しても改善されない場合、イグニッションコイルやポイント、CDIユニットの劣化が疑われます。特にポイント点火式のCB400Nでは、ポイントの接点摩耗やギャップ不良により点火時期がズレ、燃焼不良を起こすケースが多々あります。
実際に筆者が整備した個体でも、ポイントギャップを適正に調整しただけで中回転域のばらつきが解消された事例がありました。
吸気系やエアクリーナーの状態も確認
見落としがちなのが、エアクリーナーの詰まりや、社外フィルターとの相性です。吸気量が少ないとキャブセッティングとのバランスが崩れ、回転の上昇に伴って一時的な不調が現れることがあります。
また、インシュレーターの亀裂や2次エア吸いなども、空燃比を乱し中回転域に症状が出る原因となります。インテークマニホールド周辺のゴム類の劣化も要チェックです。
実例:中回転域のばらつきを直したメンテナンス例
あるCB400Nオーナーは、同様の症状に対して以下のような整備を実施し改善されました。
- ポイントギャップと点火時期を調整
- キャブのスロージェットを純正より1番手上げ
- 社外エアフィルターを純正エアクリーナーに戻す
- インシュレーターを新品に交換
これにより中回転域の不調が解消し、排気音も滑らかになったとのことです。
まとめ:中回転域のばばば音は複合要因の可能性あり
CB400Nの3000〜4000rpmにおける排気音の不調は、キャブのスロー系・点火系・吸気系のいずれか、または複合的な要因が影響している可能性があります。
まずはポイントやキャブのスロー系など基礎的な箇所を見直し、ひとつずつ検証していくことで症状の原因が特定しやすくなります。旧車の整備には根気が必要ですが、正しい診断と整備で本来の走りを取り戻すことができます。
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