マニュアル(MT)車に乗りたいというニーズは根強く存在します。しかし、カタログには魅力的な車種が並んでいても、MT仕様が設定されていないことも多く、「新車でMTを注文できるのか?」という疑問を持つ方も多いでしょう。この記事では、MT車の新車購入に関するポイントや、メーカーの対応状況、おすすめのアプローチを解説します。
現在の新車市場におけるMT車の現状
現在、新車で購入できるMT車は限られています。国内主要メーカーの多くは、需要減や燃費・安全性能対応の観点からAT(オートマチック)車に主軸を置いています。特に普通乗用車クラスになると、MT設定はごく一部にとどまります。
一方で、スズキやダイハツ、マツダなどは軽自動車やコンパクトカーで根強くMT車をラインナップしています。また、トヨタの一部スポーツモデル(GRシリーズ)やスバルBRZ、ホンダシビックタイプRなどは、MT設定がありスポーツ志向のドライバーには支持されています。
新車注文時にMT仕様をリクエストできるのか?
基本的に、メーカーが設定していないグレード・仕様を特注で注文することはできません。つまり、カタログ上に「MT仕様」の記載がなければ、その車種をMTとして新車で注文することは不可です。
一部カスタマイズが可能なメーカー(たとえばトヨタのGRガレージなど)では、MT化コンバージョンなどを提案しているケースもありますが、費用は高額で保証対象外となることもあります。
MT車の新車が買えるメーカー・車種の一例
メーカー | 代表的なMT車種 |
---|---|
スズキ | スイフト、ジムニー、アルト |
マツダ | ロードスター、MAZDA2、MAZDA3(一部グレード) |
トヨタ | GRヤリス、86、GRカローラ |
ホンダ | シビックタイプR、フィット(旧型) |
スバル | BRZ |
上記のように、MT車は主に軽・小型車またはスポーツモデルに限られる傾向にあります。
MT車にこだわる人へのおすすめの購入戦略
「どうしてもMTに乗りたい」という方は、以下の戦略を検討するとよいでしょう。
- メーカー公式サイトでMT車の現行ラインナップを確認
- ディーラーに直接相談し、在庫車や注文車の可否を確認
- 認定中古車からMT車を探す(新車同様の品質)
- 個人輸入や並行輸入を検討(上級者向け)
特に、ディーラーに相談することで最新の生産状況や注文受付状況が把握できるため、「今なら間に合う」ケースもあります。
「何でもMTで注文できる」は誤解
時々、「どの車でもMT仕様で頼めるのでは?」という誤解がありますが、それは誤りです。車は設計段階からATまたはMTで設計されており、トランスミッションの種類は製造ラインの制約を受けるため、注文時に自由に変更できるものではありません。
例外的にMT改造を受けるケースもありますが、公道走行に必要な構造変更届などの手続きが必要で、非常に高額かつ専門的です。
まとめ:MT車を新車で手に入れるには戦略が重要
MT車の新車を手に入れるには、メーカーの仕様設定が大前提であり、「自由に注文できる」わけではありません。しかし、根強い需要に応える形で、一定数のMT車種は現行でも新車購入が可能です。まずはメーカーサイトでMT設定の有無を確認し、信頼できるディーラーに相談するのが確実な第一歩です。
コメント