バイクの運転免許にはAT(オートマチック)限定とMT(マニュアル)があります。AT限定の普通二輪免許を取得した後に、「MTにも乗りたい」と考える方は少なくありません。本記事では、AT限定免許からMT免許への切り替えを検討している方向けに、費用や日数、教習内容、注意点などをわかりやすく解説します。
AT限定免許ではMTバイクに乗れない
まず大前提として、AT限定の普通二輪免許ではMT車に乗ることはできません。MT車の操作にはクラッチとシフトチェンジが必要となるため、教習所でも異なる技術が求められます。
AT限定で乗れるのはスクータータイプなどのオートマチックトランスミッションを搭載した車両に限られます。
AT限定解除(限定解除審査)の基本情報
AT限定からMTへ変更するには「限定解除審査」を受ける必要があります。これは、すでに普通二輪AT限定を取得済みの人向けの特別プランで、AT限定の条件を外すだけの教習です。
教習内容はMT操作のみに特化しており、技能教習のみでOK。学科教習や学科試験は不要です。
限定解除にかかる費用の目安
多くの教習所では、AT限定解除の費用は約3〜6万円程度に設定されています。料金は地域や教習所によって異なりますが、通常の普通二輪MT免許(15〜20万円前後)よりもかなり安く済みます。
料金には、技能教習(最低4時限程度)と卒業検定の費用が含まれている場合が多く、補習が必要な場合には追加料金が発生することもあります。
教習期間とスケジュールについて
AT限定解除は非常に短期間で完了するのが特徴です。多くの教習所では、2日〜4日程度で卒業できるプランが用意されています。最短なら土日で完了することも可能です。
仕事や学業の合間に通いたい方にも非常に現実的な選択肢と言えます。
教習の流れとポイント
教習では、MT車特有のクラッチ操作、発進・停止、坂道発進、シフトチェンジ、そしてクランクやスラロームなどの課題走行を中心に学びます。
特にエンストしないクラッチ操作やスムーズなギアチェンジが合格のカギです。ATしか経験のない方には最初こそ難しく感じますが、2〜3時間の教習で感覚を掴む方がほとんどです。
AT限定解除は取り直しではなく「条件解除」
よく誤解されがちですが、MT免許を取り直すわけではありません。現在持っている普通二輪AT免許の「AT限定条件」を解除する手続きに過ぎません。免許証に記載されていた「AT限定」の文字が消えるだけです。
そのため、費用も抑えられ、必要な教習時間も短縮されています。
まとめ|AT限定からMTへの切り替えは意外と簡単
AT限定からMTへ切り替えるための「限定解除審査」は、短期間・低コストで実施できる非常に実用的な制度です。再び教習所に通う必要はありますが、費用は約3〜6万円・期間は2〜4日程度と比較的ハードルは低めです。
MTバイクの楽しさを味わいたい方や、将来的にMT車へステップアップを考えている方は、ぜひ限定解除にチャレンジしてみてください。
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