車好きであれば一度は憧れるスポーツカー「トヨタ86」。高卒1年目で手取り19万円、貯金15万円という状況でも、「86に乗りたい」という気持ちはとても自然です。ただし、夢の実現には冷静な経済計画と判断が欠かせません。本記事では、現在の収入状況から86の維持は可能なのか、現実的な観点から検証します。
トヨタ86の本体価格と購入時の初期費用
中古のトヨタ86の相場は年式や走行距離によって異なりますが、おおよそ130万円〜250万円が目安です。仮に150万円の中古車を購入する場合、車両本体価格に加えて以下の諸費用が必要となります。
- 自動車税・重量税・自賠責保険
- 名義変更や登録手数料
- 任意保険加入(初年度は年齢や等級で高くなる)
- 納車整備・車検費用
これらを合計すると、最低でも約170万円〜180万円程度の初期費用が想定されます。
手取り19万円での毎月の維持費は?
仮にローンで車両代を支払う場合、月々の支出は次のようになります。
項目 | 金額(概算) |
---|---|
車両ローン(150万円を5年で返済) | 約27,000円 |
任意保険(年齢20歳前後) | 約12,000〜18,000円 |
駐車場代(寮内) | 1,000円 |
ガソリン代(月2回満タン) | 約8,000円 |
メンテナンス・税金積立 | 約5,000円 |
合計で月53,000円〜59,000円が目安です。これに加えて日常生活費・スマホ代・食費・交際費などがかかるため、かなりタイトな生活になる可能性があります。
貯金15万円では不測の出費に耐えられない?
車は購入後も様々なトラブルや出費が発生することがあります。たとえば。
- タイヤのパンクや交換(1本1万円〜)
- バッテリー上がり
- 事故時の修理費
特にスポーツカーである86は消耗品の減りが早く、維持コストがかさみがちです。貯金15万円では不意の出費に対応するのは難しく、生活の安定性を損なうリスクが高まります。
同じ夢を叶えるための現実的な選択肢
どうしても86に乗りたい場合、以下の方法を検討してみましょう。
- もう1〜2年貯金しながら費用を準備する
- 頭金を貯めてローン負担を軽くする
- 任意保険の見積もりを複数社から取って比較
- 一時的に軽自動車などで生活に慣れ、収入が増えたら乗り換え
憧れの車に乗るためには、長期的な計画と準備が成功のカギとなります。
実例:20代前半で86に乗る人の声
実際に20代前半で86に乗っている人の多くは、以下のような声を上げています。
- 「ローンと保険の支払いで自由なお金が少なくなった」
- 「メンテ代が高くて予想外だった」
- 「でも、運転するたびに買ってよかったと思える」
つまり、金銭的には苦しくても精神的な満足度は高いという傾向が見られます。とはいえ、生活が破綻してしまっては本末転倒です。
まとめ:今すぐ86を買うのは厳しいが、夢を諦める必要はない
高卒1年目、手取り19万円・貯金15万円という現状では、86の購入と維持にはかなりのリスクが伴います。ですが、「今すぐは難しい」というだけであって、しっかりと計画すれば将来的に乗ることは十分に可能です。
夢を持ち続けつつ、現実的な経済設計で目標に近づいていく——それが車好きとしての理想的なスタンスではないでしょうか。
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