三菱・パジェロはかつて日本国内外で非常に人気のあるSUVでしたが、近年その人気が減少しています。この記事では、なぜパジェロが人気を失ったのか、また現代のSUV市場における変化について詳しく解説します。
パジェロの人気が衰えた理由
三菱・パジェロは、1980年代から2000年代初頭にかけて、特にオフロード性能が高く評価されていました。パリ・ダカールラリーでの活躍やその堅牢な作りが、アウトドアやクロスカントリー愛好者に支持されました。しかし、次第に市場のニーズが変化し、パジェロはその進化についていけなかった面があります。
一つは、SUV市場が「本格的なクロカン」から「都市型SUV」へとシフトしたことです。顧客が求めるのは、オフロード能力だけでなく、快適性やデザイン性を兼ね備えた車両であり、パジェロのような本格的なクロスカントリー車は少数派となりました。
現代のSUV市場とパジェロのポジション
現代のSUV市場では、トヨタ・ランドクルーザーやランドローバー・ディフェンダーなど、本格的なクロカンモデルが依然として高い人気を誇っていますが、街乗り向けの都市型SUVが主流となっています。特に、トヨタ・ハリアーや日産・エクストレイル、ホンダ・CR-Vなどは、走行性能と同時に燃費や快適性、先進的なテクノロジーを重視しています。
その一方で、パジェロは長らくモデルチェンジを行わず、販売が停滞し、特に近年の新車販売ではその存在感が薄れています。顧客層が求める機能やデザインに合致しなかったことが、人気低下の一因といえるでしょう。
パジェロの魅力とその市場価値
それでも、パジェロには根強いファンがいます。特にその頑丈さやオフロード性能、内装の豪華さなどは、現在でも評価されています。特に海外市場では依然として需要があり、現地での使用が適しているため、一定の人気を維持しています。
また、パジェロの中古市場でも価値が下がりすぎず、長期的に見るとコストパフォーマンスが高いという点が支持されています。
パジェロに代わって人気を集めるSUVとは
現在、SUV市場で最も注目されているのは、都市型SUVとクロスオーバーSUVです。例えば、トヨタ・ランドクルーザーやフォード・エクスプローラーのような本格的クロカン車も依然として人気がありますが、これらの車両は価格が高く、使用用途が特定のニッチ層に限られています。
一方、都市型SUVで人気のモデルには、トヨタ・ハリアーやホンダ・ヴェゼル、日産・ローグなどがあり、これらの車両は街乗りに最適な機能性とデザイン性を備えています。これらの車はオフロード性能にこだわらず、都市生活における便利さと快適さを提供しているため、現在の消費者のニーズに合致しています。
まとめ
三菱・パジェロの人気低下の原因は、時代と共に変化するSUV市場にうまく適応できなかったことにあります。本格的なクロカン車から、都市型SUVが主流になり、パジェロはその間にポジションを失いました。しかし、パジェロの持つ魅力は今でも色あせていません。今後も中古車市場などで根強い需要があると予測されます。


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