最近の普通車は、ハイブリッド車でなくても20km/L前後の燃費を出す車が増えています。
一方で、1990年代〜2000年代初頭の車では、10km/L前後でも「燃費が良い」と言われる時代がありました。
では、なぜ昔の車は今ほど燃費が良くなかったのでしょうか。
また、自動車メーカーはどの部分を進化させることで、ここまで燃費性能を高めたのでしょうか。
この記事では、普通車の燃費が大幅に向上した理由を、エンジン・ミッション・車体技術などに分けてわかりやすく解説します。
昔の車は「燃費」より「走り」が優先されていた
まず大きな違いとして、昔の車は今ほど燃費性能が重視されていませんでした。
1980〜1990年代は、「パワーがある」「加速が良い」「静か」「高級感がある」といった部分が重視されていた時代です。
そのため、排気量が大きめで、燃料を多く使う設計の車も珍しくありませんでした。
例えば、現在なら1.5Lエンジンで十分な車種でも、昔は2.0Lエンジンが普通だったケースもあります。
つまり、当時は「燃費を極限まで伸ばす」という考え自体が今ほど強くなかったのです。
電子制御技術の進化で無駄なガソリン消費が減った
現在の車の燃費向上で最も大きいのが、電子制御技術の進化です。
昔の車は、燃料供給や点火制御が今ほど精密ではありませんでした。
現在はECU(コンピューター)が、アクセル開度・速度・エンジン回転数・空気量などを瞬時に計算し、必要最小限の燃料だけを噴射しています。
| 昔の車 | 現在の車 |
|---|---|
| 大まかな制御 | 超精密な電子制御 |
| 燃料消費が多い | 必要分だけ噴射 |
| 機械式中心 | コンピューター制御中心 |
この差は燃費に非常に大きく影響しています。
CVTや多段ATの登場でエンジン効率が改善した
昔のAT車は3速ATや4速ATが一般的でした。
そのため、高速道路でもエンジン回転数が高く、ガソリン消費が多かったのです。
現在はCVT(無段変速機)や6〜10速ATなどが普及し、エンジンを効率の良い回転域で使えるようになりました。
例えば昔の車では高速走行時に3000rpm以上回っていた車でも、現在は1500〜2000rpm程度で巡航できるケースがあります。
回転数が低いほど、基本的には燃料消費も減ります。
ハイブリッド技術が燃費革命を起こした
現在の燃費向上を語る上で、ハイブリッド技術は欠かせません。
特に街乗りでは、停止・発進が多いためガソリン消費が増えやすいですが、ハイブリッド車はモーターを活用して燃費を大きく改善しています。
回生ブレーキ
減速時のエネルギーを電気に変えて再利用する仕組みです。
昔の車ではブレーキ時のエネルギーは熱として捨てられていました。
アイドリングストップ
信号待ちでエンジンを停止することで無駄な燃料消費を減らします。
これも現在では一般的な技術になりました。
車体の軽量化と空気抵抗の改善も大きい
燃費向上はエンジンだけではありません。
車体そのものも進化しています。
現在の車は、高張力鋼板やアルミ素材などを使い、強度を保ちながら軽量化されています。
また、空気抵抗も細かく研究されるようになりました。
昔の車はデザイン優先で空気抵抗が大きい車も多く、高速走行時に燃費が悪化しやすかったのです。
最近の車は床下形状まで空力設計されている車種もあります。
燃費規制の強化でメーカー競争が激しくなった
現在は各国で燃費規制や排出ガス規制が厳しくなっています。
日本でも「燃費基準」が年々厳格化され、自動車メーカーは燃費改善を強く求められるようになりました。
さらに、ガソリン価格高騰や環境意識の高まりもあり、消費者側も低燃費車を重視するようになっています。
その結果、各メーカーが燃費競争を進め、技術開発が急速に進化しました。
昔の車が必ずしも悪いわけではない
ただし、昔の車にも魅力はあります。
電子制御が少ない分、運転感覚がダイレクトだったり、エンジン音や加速感を楽しめたりする車も多く存在します。
また、現在の車は燃費重視で静かになった反面、「機械らしさ」が減ったと感じる人もいます。
つまり、燃費は進化しましたが、その代わりに変化した部分もあるのです。
まとめ
昔の普通車の燃費が現在より悪かったのは、エンジン制御・変速機・車体設計・ハイブリッド技術などがまだ発展途中だったためです。
現在はコンピューター制御やCVT、軽量化、空力改善など多くの技術が組み合わさり、普通車でも20km/L前後の燃費が実現できるようになりました。
さらに燃費規制やガソリン価格の影響もあり、自動車メーカーは長年にわたって低燃費技術を進化させ続けています。
その結果、昔では考えられなかったレベルの燃費性能が、今では一般的になっているのです。


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