熊本県の天草から福井県までバイクで走るとなると、かなり本格的なロングツーリングになります。しかし、道路で九州から本州へつながっているため、もちろんバイクで到達できます。さらに九州と関西を結ぶフェリーにバイクごと乗船し、長距離区間の負担を減らす方法もあります。
一方で、「天草から福井まで実際に走った人がいるか」という点については、公開されているツーリング記録を検索しても、出発地を天草、目的地を福井と明記した個人の走行記録は容易には確認できませんでした。天草そのものはバイクツーリングの人気エリアで多数の走行記録がありますが、特定の個人について根拠なく「実際に走った人がいる」と断定するのは避けるべきでしょう。
そこでこの記事では、天草から福井へのバイク旅が現実的なのか、自走するならどのようなルートになるのか、フェリーを組み合わせる方法はあるのかを整理します。
天草から福井までバイクで行くことは十分可能
結論からいえば、天草から福井までバイクだけで移動することは可能です。天草から熊本方面へ出て、九州自動車道、中国自動車道・山陽自動車道などを経由し、関西から北陸方面へ向かうのが基本的な考え方になります。
ただし天草のどこを出発するか、福井県のどこを目的地にするかによって距離は大きく変わります。天草市中心部から福井市方面を想定すれば、一般的な道路ルートでは片道だけでもおおむね900km前後になる長距離移動として計画したほうが安全です。選択する高速道路や立ち寄り場所によって実際の走行距離は変わります。
高速道路を利用しても、休憩、給油、食事、渋滞などを含めれば一日仕事です。特にバイクの場合は自動車より疲労、風、雨、気温の影響を受けやすいため、「ナビに表示された所要時間だけ」で計画しないことが重要です。
自走なら天草から熊本・福岡を経由して本州へ
オーソドックスなのは、天草から熊本方面へ走り、九州自動車道を北上して関門海峡を越え、本州へ入るルートです。その後は中国・関西方面を進み、滋賀県方面から北陸自動車道などを利用して福井県へ向かえます。
例えば大まかな流れは「天草→熊本→福岡→北九州→山口→広島→岡山→関西→滋賀→福井」と考えると分かりやすいでしょう。高速道路を中心にすれば移動時間を短縮できますが、単調な高速走行が長時間続くため疲労管理が重要になります。
125cc以下のバイクでは高速道路や自動車専用道路を利用できないため、同じ天草~福井でも難易度は大幅に上がります。原付二種などで挑戦する場合は一般道主体となり、数日かけるツーリングとして考えるのが現実的です。
一日で天草から福井まで走るのはおすすめできる?
大型・中型バイクと高速道路を利用すれば、一日で長距離を走破すること自体は不可能ではありません。しかし「走れる」と「無理なく楽しめる」は別問題です。900km級の移動になれば、高速道路中心でも長時間乗車となります。
例えば朝早く天草を出発しても、途中では給油、食事、トイレ、休憩が必要です。雨や強風、事故渋滞などが加われば予定より数時間遅れる可能性もあります。夕方以降は疲労に加えて視認性も低下するため、ロングツーリングでは無理な一日走破を目標にしないほうが安全です。
観光も楽しむのであれば、最低でも途中で1泊する日程にして、1日の走行距離を分散するほうが現実的です。往復する場合は福井到着時点で終わりではなく、帰路の体力も考えて日程を組む必要があります。
フェリーを使うと天草~福井ツーリングはかなり楽になる
長距離自走が不安なら、九州~関西間をフェリーで移動する方法があります。国土交通省九州運輸局が案内している九州発着の中・長距離フェリーには、新門司~大阪、新門司~神戸、大分~神戸、別府~大阪、宮崎~神戸など複数の航路があります。[参照] 国土交通省九州運輸局「九州発着の中・長距離フェリー航路情報」
例えば天草から新門司港まで走り、名門大洋フェリーで大阪南港へ渡り、大阪から福井まで走るという組み方ができます。あるいは大分・別府方面へ向かい、関西行きのフェリーを利用する方法もあります。
商船三井さんふらわあも、神戸~大分、大阪~別府、大阪~志布志の航路で車やバイクを載せられることを案内しています。船内で睡眠を取れるため、単純に移動距離を減らすだけでなく、ライダー自身の疲労を軽減できるのが大きなメリットです。[参照] 商船三井さんふらわあ「九州・関西へのツーリング」
「天草から福井へ直接フェリー」は基本的に考えない
注意したいのは、天草から福井へ旅客とバイクを直接運んでくれる一般的な長距離フェリー航路があるわけではないことです。そのためフェリーを利用する場合も、前後にはバイクでの陸上移動が必要になります。
福井県には敦賀港がありますが、新日本海フェリーの敦賀航路は北海道方面を結ぶ航路です。敦賀フェリーターミナルは福井県敦賀市鞠山にあり、北陸自動車道敦賀ICから約4.2kmと案内されています。[参照] 新日本海フェリー「敦賀フェリーターミナル」
また、貨物航路には敦賀~博多航路もありますが、一般のバイク旅行者がそのまま利用する旅客フェリーとは性格が異なります。したがってツーリングでは、九州~大阪・神戸などの旅客フェリーを利用し、関西から福井へ自走する方法が分かりやすいでしょう。
フェリー利用なら「夜に移動して朝から走れる」のが強み
バイク旅と夜行フェリーは相性がよく、長距離区間を睡眠時間に置き換えられます。名門大洋フェリーは大阪南港~新門司港間でバイクを利用したツーリングプランを公式サイトでも紹介しています。[参照] 名門大洋フェリー「ツーリング」
例えば「1日目に天草から新門司方面へ走る→夕方・夜にフェリーへ乗る→船内で就寝→翌朝大阪から福井へ」という組み方なら、本州西部を延々と高速道路で走る必要がありません。
逆方向も同様で、福井から関西の港まで走って九州行きフェリーに乗れば、翌朝から九州を走れます。往路だけフェリー、復路は完全自走という組み合わせも可能なので、「長距離を走ってみたいが往復1800km級はきつい」という場合にも使いやすい方法です。
天草自体もツーリングのスタート地点として面白い
天草は島というイメージがありますが、天草五橋を通じて九州本土と道路でつながっているため、フェリーに乗らなくても本州方面へ出発できます。実際、バイク投稿サイトでは天草五橋、崎津集落、倉岳、三角西港などを巡るツーリング記録が多数公開されています。
例えばバイクSNS「モトクル」では「天草」関連のツーリング投稿が多数確認でき、崎津集落、天草五橋、倉岳などをバイクで巡る例があります。[参照] モトクル「天草」ツーリング投稿
そのため、単純な移動として天草から福井を目指すだけでなく、天草の海岸線を楽しんでから北上し、途中の中国地方や関西でも観光しながら福井を目指す「縦断ツーリング」にすると、この距離そのものを旅の魅力にできます。
バイクの排気量によって計画は大きく変わる
天草~福井のような長距離では、排気量と車種も重要です。大型ツアラーやアドベンチャーバイクなら高速巡航に向いていますが、250ccクラスでも高速道路を使って走ることは可能です。ただし風圧や振動による疲労には個人差があります。
125cc超のバイクであれば高速道路を活用できますが、125cc以下では高速道路に入れません。下道だけで九州から福井まで移動する場合、距離だけでなく信号、都市部の渋滞、夜間走行などが加わるため、数日に分割する前提で考えたほうがよいでしょう。
また、航路によって二輪車の予約方法、積載可能台数、料金区分などが異なります。繁忙期にはバイク枠が埋まることもあるため、フェリーを使う場合は船会社の最新情報を確認してから出発することが重要です。
天草~福井ツーリングで準備しておきたいこと
これほどの長距離になると、普段の日帰りツーリング以上に車両の状態が重要になります。出発前にはタイヤの残量・空気圧、ブレーキ、エンジンオイル、チェーン、灯火類などを確認しておきたいところです。
特にタイヤが交換時期に近い状態で1000km近い片道ツーリングへ出るのは避けたほうが無難です。往復すれば2000km近い走行になる可能性があるうえ、福井滞在中の観光走行も加わります。
装備面では雨具、防寒・暑さ対策、モバイルバッテリー、ETC、スマートフォンの充電環境、最低限の工具などが役立ちます。高速道路を長時間走るなら、1~2時間程度を目安に休憩を入れ、眠気や集中力低下を感じたら予定より早く休むことが大切です。
季節によっては福井側の気候に注意
天草と福井では気候が大きく異なります。特に晩秋から春先にかけて福井方面へ走る場合は、天草を出発した時点では問題がなくても、北陸へ近づくにつれて気温や路面状況が大きく変化する可能性があります。
福井を含む北陸地方では冬季に積雪や路面凍結が発生します。バイクの場合は雪が降っていない日でも、山間部や日陰、橋の上などの凍結が重大な危険になります。
そのため天草~福井のロングツーリングは、一般的には春から秋の積雪リスクが低い時期のほうが計画しやすいでしょう。ただし夏は熱中症、梅雨や台風シーズンは大雨・強風の問題があるため、出発直前まで天気予報と道路情報を確認する必要があります。
おすすめは「自走+フェリー」の組み合わせ
「長距離ツーリングを経験したい」という目的なら全区間自走にも魅力があります。一方、「福井で観光すること」が主目的なら、九州~関西のフェリーを組み合わせる方法がかなり有力です。
| 方法 | メリット | 注意点 |
|---|---|---|
| 全区間自走 | 九州から北陸まで走破する達成感が大きい | 片道900km前後になり得て疲労が大きい |
| 途中で1泊して自走 | 無理なく長距離ツーリングを楽しみやすい | 宿泊費と日数が必要 |
| 九州~関西フェリー+自走 | 船内で休め、高速道路の長距離走行を減らせる | 運航時刻に合わせる必要がある |
初めてこの距離を走るのであれば、往路を自走して帰路をフェリーにする、あるいは往路をフェリーにして体力を温存する方法もあります。体力やバイクの特性に合わせて選ぶのがよいでしょう。
まとめ|天草から福井は本格的なロングツーリングとして実現できる
天草から福井までバイクで行くことは十分可能です。ただし出発地点と目的地によって差はあるものの、片道900km前後になり得るため、日帰りツーリングの延長ではなく九州から北陸を結ぶ長距離ツーリングとして計画する必要があります。
全区間を自走するなら、天草から熊本・福岡方面へ北上して関門海峡を越え、中国・関西地方から福井へ向かうルートが基本です。一日での走破にこだわらず、途中宿泊を入れると安全性と旅の楽しさを両立しやすくなります。
また、九州と大阪・神戸を結ぶ旅客フェリーにはバイクを載せられる航路があります。天草から九州側の港まで走り、フェリーで関西へ渡ってから福井を目指せば、長距離自走の負担をかなり減らせます。
なお、公開情報から「天草を出発して福井まで走った」と明確に確認できる特定ライダーの記録は見つけにくいため、実走者がいると断定するのではなく、ルートとして実現可能であることと、実際の九州・天草ツーリングやフェリー利用例を分けて考えるのが正確です。長距離を走る達成感を求めるなら自走、福井での時間と体力を重視するならフェリー併用という選び方が現実的でしょう。


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